無量寺 (長野県箕輪町)

無量寺（むりょうじ）

無量寺は、長野県上伊那郡箕輪町にある高野山真言宗の寺院です。西光山を山号としています。

歴史

無量寺は、仏法紹隆寺の末寺として、寺伝によれば元仁元年（1224年）に創建されたとされています。しかし、放光殿に安置されている木造阿弥陀如来坐像は、平安時代後期の作と伝えられており、重要文化財に指定されています。この阿弥陀如来坐像の胎内墨書には、大仏師僧覚有や僧永範のほか、造仏関係者として藤原氏22名、源氏4名、平氏2名、僧侶5名など、合計34名の名前が記されています。このことから、当時、蕗原荘が藤原忠実の所領であったことがわかります。また、享徳4年（1456年）の修理銘には、「信州伊那郡蕗原庄小河内無量寺」と記されています。阿弥陀如来坐像の脇侍として、観音菩薩像と地蔵菩薩像も安置されています。

本堂には、本尊である薬師如来坐像が安置されています。阿弥陀堂は、正徳元年（1711年）に建立され、正面3間、側面4間の広さがあります。かつて阿弥陀如来坐像が安置されていた放光殿には、現在は13体の石仏が安置されています。

境内には、43世法印によって建立された享和3年（1803年）の宝篋印塔があります。この塔の周囲には、北面して四天王像、東面して不動明王像、西面して地蔵菩薩像、正面に興教大師像と理源大師像の石像が配置されています。さらに、塔の東西には、真言伝法八祖の石像が並んでいます。

境内のみどころ

放光殿: 重要文化財の木造阿弥陀如来坐像が安置されています。
本堂: 本尊の薬師如来坐像が安置されています。
阿弥陀堂: 13体の石仏が安置されています。
宝篋印塔: 享和3年（1803年）に建立された石塔。周囲には様々な石像が配置されています。


無量寺は、長い歴史の中で、多くの人々に信仰されてきた古刹です。その境内には、歴史的な価値のある仏像や石像が数多く残されており、訪れる人々を魅了しています。

参考文献

『信州の文化シリーズ 寺と神社』1981年 信濃毎日新聞社
『探訪 信州の古寺 天台宗・真言宗』1996年 郷土出版社

外部リンク

* 西光山 無量寺 箕輪町観光協会

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