熊本県道337号熊本菊陽線

熊本県道337号熊本菊陽線

熊本県道337号熊本菊陽線は、熊本市中央区を起点とし、菊池郡菊陽町に至る全長約15kmの一般県道です。この道路は、かつて国道57号の一部であった区間が、1994年の菊陽バイパス開通に伴い県道に指定されたもので、地元では「旧57号線」として親しまれています。

歴史と特徴

この県道は、九州を横断する主要幹線道路の一部を構成しており、観光や都市間の産業道路として重要な役割を担っています。古くは豊後街道と呼ばれ、肥後（熊本県）と豊後（大分県）を結ぶ主要な道でした。また、大津街道とも称され、江戸時代には参勤交代にも利用された歴史があります。

特に、熊本市北区龍田町から菊陽町にかけての約9.2kmの区間には、「菊陽杉並木」と呼ばれる美しい杉並木が残っています。この並木は、樹齢300年を超える杉が連なり、1986年には「日本の道100選」にも選定されました。また、「新・日本街路樹100景」にも選ばれており、その景観の美しさは広く認められています。かつてこの杉並木は、加藤清正が屋久島から取り寄せた杉を植えたという伝説も残っています。

しかし、近年では排ガスなどの影響により杉の衰退が見られたため、1986年に「大津街道杉並木連絡協議会」が設立され、補植などの保全活動が行われています。

交通状況

この県道は、主要幹線道路であるため、交通量が非常に多く、特に起点の浄行寺交差点から子飼交差点の間は日常的に渋滞が発生しています。平日の朝ラッシュ時には5km以上の渋滞が発生することも珍しくありません。また、沿線にある熊本大学で試験や学園祭などのイベントが開催される際にも、交通渋滞が発生しやすい状況です。

路線データ

起点: 熊本県熊本市中央区薬園町（浄行寺交差点、国道3号交点）
終点: 熊本県菊池郡菊陽町大字原水（菊陽町原水交差点、国道57号交点）
陸上距離: 15.0 km

路線状況

別名: 豊後街道（大津街道）
重複区間: 熊本県道231号託麻北部線（熊本市北区龍田弓削1丁目 - 熊本市北区龍田町弓削・龍田町弓削交差点）

地理

沿道には、歴史的な里程木であるエノキやカシワ、スギの老木が茂っており、その中には宮本武蔵の墓があった場所として知られる「武蔵塚公園」も整備されています。

通過する自治体

熊本市（中央区 - 北区）
菊池郡菊陽町

交差する鉄道

豊肥本線

沿線にある施設など

JR豊肥本線：竜田口駅 - 武蔵塚駅 - 光の森駅 - 三里木駅 - 原水駅
白川
子飼商店街
熊本大学
立田自然公園
桜山神社
熊本国際民藝館
熊本市立龍田小学校
熊本市立龍田中学校
熊本市北区役所龍田総合出張所
武蔵塚
光の森
* 菊陽杉並木公園

まとめ

熊本県道337号熊本菊陽線は、歴史と自然が豊かな道路であり、沿線には多くの見どころがあります。交通量が多い点には注意が必要ですが、熊本の歴史と文化に触れることができる魅力的な道です。

もう一度検索