玉嵐孝平

玉嵐 孝平（たまあらし こうへい）について

玉嵐孝平は1941年8月1日に北海道河西郡芽室町で生まれました。本名は成田幸平です。彼は片男波部屋に所属し、力士としてのキャリアを築きました。最高位は東前頭4枚目であり、1962年から1964年にかけて活躍しました。玉嵐は173cmの身長と116kgの体重を持ち、得意技は右四つ、寄り、上手投げ、押しです。

早年期と相撲人生の始まり

玉嵐は15歳の時に、玉乃海の内弟子として二所ノ関部屋に入門しました。初土俵は1956年9月の場所で、当時の仲間には後に横綱となる大鵬や、同じく力士として名を馳せる清國、小結の沢光などがいました。玉嵐は大鵬と同じ新弟子グループにいたため、共に多くの時間を過ごしました。大鵬にとって玉嵐は、相撲界における初めての友人だったと語られています。

兵はせつやかながら、玉嵐自身の出世はそれほど速いものではありませんでした。しかし、1962年3月の場所で幕下全勝を達成し、20歳という若さで十両へ昇進を果たしたのです。この出世は清國よりも早いものでした。

十両昇進と騒動

十両昇進からの2場所目、玉嵐は所在の部屋に関する騒動に巻き込まれました。実質的な師匠であった玉乃海が独立して片男波部屋を立ち上げた際に、内弟子たちの移籍に関する問題が発生しました。玉嵐は昇進中の力士でしたが、廃業の対象にはならなかったものの、混乱が続く中で見事に12勝3敗を記録して十両優勝を果たしました。この騒動は、最終的には調停により解決しましたが、玉嵐自身の移籍はもう少し時間がかかりました。

新入幕とその後

1962年7月には新入幕し、芽室町出身の力士として初の記録を達成しました。すぐに上位に浮上し、同年11月場所には最高位の東前頭4枚目に進出します。特に、大関の栃ノ海を下したことは評判になりました。彼は右四つからの寄りが得意でしたが、しばしば消極的な相撲スタイルが影響し、上位での定着には苦労しました。

1964年には左足を怪我し、以降は成績が下降。1965年には十両で再び優勝を果たし、一時的に再入幕も経験しましたが、1967年には十両の下位に位置し続けた結果、幕下への降格が決まり、若干25歳で相撲を引退することとなりました。

引退後の生活

引退後は大阪府守口市で寿司屋を経営し、さらに東大阪市で「ゆり家」というお好み焼き店も開店しました。また、近畿大学の相撲部のコーチとして活動し、次世代の力士育成にも携わりました。

最期の時

玉嵐は、童顔で相撲人形のような風貌から、多くの人に愛されていました。1993年2月28日、脳血栓のため大阪市内の病院で逝去しました。享年51歳という早過ぎる人生を閉じました。

戦績の振り返り

玉嵐の現役在位は64場所、通算成績は377勝320敗、勝率は.541でした。幕内成績は79勝93敗で、幕内在位は12場所を数えました。主な優勝は十両で2回（1962年5月場所、1965年11月場所）を達成し、幕下でも1回の優勝があります。彼の相撲人生は、熱心な取り組みとともに色々なエピソードで彩られています。

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