王輝嘉助

王輝嘉助（おうき かすけ）

王輝嘉助は、1996年6月12日生まれ、新潟県岩船郡関川村出身の元大相撲力士です。本名は小池一毅（こいけ かずき）で、錣山部屋に所属していました。身長185.0cm、体重160.1kg、血液型はA型。最高位は東十両13枚目（2020年9月場所）でした。

来歴

入門前

父親は相撲の指導者、母親は柔道の指導者というスポーツ一家に育ちました。3歳から相撲を、小学校1年から柔道を始めました。小学校4年から6年まで、わんぱく相撲全国大会に3年連続出場し、4年で2位、5年で16強、6年で3位という成績を残しました。

中学校には相撲部がなかったため柔道部に所属しましたが、新潟県立海洋高校相撲部総監督の田海哲也の勧めで、中学2年の9月から糸魚川市立能生中学校に転校し、相撲に専念することに。中学3年時には、全国中学校相撲選手権大会で3位入賞を果たしました（優勝は貴景勝、2位は阿武咲）。海洋高校に進学しましたが、在学中は左膝の故障に悩まされました。

2013年6月、故障続きで悩む小池を見かねた田海の勧めで、錣山部屋（師匠は元関脇・寺尾）を見学。名古屋場所の宿舎に3日間宿泊したところ、錣山親方から「どうするんだ」と問われ、「はい」と答えて入門が決まりました。同年7月場所で海洋高校を中退し、初土俵を踏みました。

入門から十両昇進まで

序ノ口、序二段を各1場所で通過する順調な出世でしたが、三段目では負け越しを経験するなど苦戦しました。2016年1月場所で幕下に昇進。同年は三段目落ちを2度経験しましたが、2017年1月場所からは幕下の地位を維持しました。2018年11月場所で三段目に陥落しましたが、6勝1敗で1場所で幕下復帰。2019年7月場所でも6勝1敗とし、以降は十両昇進が見込める幕下上位の地位を維持しました。

十両昇進（2020年9月場所）

2020年7月場所では西幕下2枚目で5勝2敗とし、翌9月場所での新十両昇進が決定。海洋高校在学中の力士としては初の関取昇進となりました。新十両会見では、師匠を超えること、左四つの型を極めることを目標に掲げましたが、新十両の場所は左腕の上腕二頭筋断裂の影響もあり、1度も勝てずに15戦全敗。十両以上で不戦敗を伴わない15戦全敗は20年ぶりの記録となりました。しかし、解説者の押尾川（元関脇・豪風）は、この経験をプラスに捉え、再起を期待するコメントを送りました。

幕下陥落以降

2020年11月場所は東幕下13枚目で1勝6敗。以降も一進一退が続きました。2022年7月場所では、千秋楽に珍しい八番相撲が組まれ勝利し、3勝5敗としました。2023年1月場所には東幕下16枚目まで番付を戻しましたが、直前に左膝を負傷し、同年7月場所には序二段まで降格しました。

2023年9月場所に復帰し7戦全勝とするも、優勝決定戦で敗退。2024年3月場所では西三段目5枚目まで番付を戻しましたが、再度休場。2024年5月場所を5勝2敗で終えた後、7月場所の番付発表直前に引退届を提出しました。新十両の場所を未勝利で終え、その後関取復帰は叶いませんでした。

2025年2月2日に都内で断髪式を行い、飲食関係の仕事を目指す意向を示しました。

人物

幼少期には相撲の後に回転寿司に連れて行ってもらうのが楽しみで、小学生の頃には20皿を平らげたそうです。入門時のアンケートでは好きな食べ物に「スシ（何でも）」と回答。プリンとコーヒーは苦手とのこと。入門が決まった際は、「展開が早すぎてよくわからなかった」と語っています。

四股名の「王輝」は、師匠が好きな漫画『キングダム』の登場人物・王騎に由来し、「嘉助」は実家の屋号です。四股名の誤記が度々あり、本人もSNSで正しい四股名を周知していました。

小林信也の記事によると、王輝は部屋の雰囲気を「先輩はみんな優しくて、すごく居心地がよかった。稽古は厳しいけれど、普段の生活は楽しかった」と語っています。

主な成績

通算成績：230勝192敗34休（65場所）
十両成績：0勝15敗（1場所）

改名歴

小池 一毅（こいけ かずき）：2013年7月場所 - 2015年5月場所
王輝 嘉助（おうき かすけ）：2015年7月場所 -

関連項目

* 大相撲力士一覧

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