玖村駅

玖村駅について

玖村駅（くむらえき）は、広島県広島市安佐北区落合に位置する西日本旅客鉄道（JR西日本）芸備線の駅です。駅番号はJR-P05で、広島市内の交通網の一部を担っています。

歴史の歩み

玖村駅は1916年の4月15日に芸備鉄道の停留場として開設されました。その後、1937年には芸備鉄道が国有化され、1948年には小手荷物の取り扱いが始まりました。国有化以降、駅は徐々に無人駅に移行していき、1971年には完全に無人化されることとなりました。1980年には踏切の解消を目的として駅舎や線路が太田川堤防の下へと移設されました。1987年に国鉄が分割民営化されると、玖村駅はJR西日本の駅となりました。2007年にはICOCA対応の簡易型自動改札機が導入され、ICカードの利用が可能となりました。

駅の構造

玖村駅は、広島方面に向かって左側に1面1線の単式ホームを持つ地上駅です。駅舎はプレハブでトタン屋根が特徴的で、太田川の堤防に近いため、道からは数段の階段を上がる必要があります。かつては簡易委託でスーパーマーケットが乗車券を販売していましたが、今では自動券売機の導入により無人駅として運営されています。駅の管理は広島駅が行っています。ICOCAをはじめとする相互利用可能なICカードが利用可能です。

利用状況と統計

玖村駅の利用状況は、広島市の統計書や勢要覧に基づいています。これは乗車数と降車数が同じと仮定し、年度ごとの総数を日数で割り、その後さらに2で割った値を基に算出されています。

駅名の由来

駅名は、その所在地にある旧地名「落合村」の「玖」という部分から由来しています。ただし、なぜ「玖村」という名称が選ばれたのかははっきりしていません。また、現在の町名は「落合」となっており、駅名の「玖」は町名変更とともに消滅しました。

駅周辺の環境

玖村駅の東側には高陽ニュータウンが広がり、その周辺には恵下山公園や県営住宅があります。駅から南へ進むと高瀬大橋があり、さらにその先には八木2丁目緑地公園を経由して国道54号へと続いています。自然と住宅街が共存している地域です。

バス路線

玖村駅の東側を通る道路の沿いには「玖村駅前」というバス停があり、広島交通と広交観光のバスが経由します。具体的には、高陽B団地線や高陽・毘沙門台線、井原線といった路線が運行されています。バスの本数は平日と休日で異なり、地域の移動手段として重要な役割を果たしています。

その他のエピソード

玖村駅は、2008年から毎日一匹の猫が改札機の上で眠る姿が報道され、駅の「顔」として親しまれるようになりました。実際には高齢者が餌を与える猫が2匹いることが確認されており、現在も時折駅の待合室に姿を見せます。また、駅から少し歩いたところに位置する堤防には高瀬堰もあり、散策するにはうってつけの場所です。

隣接駅

玖村駅の隣駅は、下深川駅（JR-P06）および安芸矢口駅（JR-P04）で、特に快速「みよしライナー」や各種普通列車が利用されています。

玖村駅は、地域の交通の要所として長い歴史を持ち、地域住民にとって欠かせない存在となっています。

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