田島淳志

田島淳志：官僚から楽天グループ幹部への転身

田島淳志氏は、1962年11月15日生まれの日本の官僚です。群馬県前橋市出身で、県立前橋高等学校を経て東京大学法学部に進学、卒業後は大蔵省（現財務省）に入省しました。財務省では、主に税務、予算、金融分野でキャリアを積み、関税局長や内閣審議官などを歴任した後、楽天グループの執行役員として活躍しています。

財務省でのキャリア

1986年に大蔵省に入省した田島氏は、当初は理財局国債課に配属されました。その後、税務署長、課長補佐、主計官補佐などを歴任し、特に文部科学や科学技術分野の予算編成に長く携わりました。2001年には熊本県に出向し、地方行政の経験も積んでいます。

2003年からは金融庁に勤務し、政策立案や広報活動を担当しました。2008年には主税局調査課長に就任し、税制改正にも関わりました。大臣秘書官事務取扱を経て、2009年からは主計局主計官として、再び文部科学分野の予算を担当しました。

その後も、関税局業務課長、内閣官房内閣参事官、復興庁参事官など、様々な役職を歴任し、2013年には主税局総務課長に就任。2018年には近畿財務局長に、2019年には国税庁次長へと昇進しました。

2020年には関税局長に就任し、税関研修所長も兼務。2021年には内閣官房審議官として、TPP等政府対策本部国内調整統括官や領土・主権対策企画調整室土地調査検討室長を兼務するなど、政策立案・調整の最前線で活躍しました。

楽天グループへの転身

2022年、田島氏は長年勤めた官僚の職を辞し、楽天グループ株式会社の執行役員社長室秘書役兼戦略本部上級本部長に就任しました。官僚としての経験を生かし、民間企業での新たなキャリアをスタートさせています。

田島氏の人物像

田島氏は、官僚として幅広い分野で活躍し、特に予算編成や税制改正に深い知識を持つ人物です。また、地方行政や金融分野の経験も豊富で、多角的な視点を持っています。その経験と知識を活かし、楽天グループにおいても重要な役割を担っています。

略歴詳細

1986年4月：大蔵省入省（理財局国債課）
1987年7月：理財局総務課
1988年4月：大臣官房調査企画課
1989年7月：通商産業省機械情報産業局電子政策課
1991年7月：岩国税務署長
1992年7月：理財局国有財産第一課課長補佐
1994年7月：名古屋国税局総務部総務課長
1995年6月：銀行局保険部保険第一課課長補佐
1996年7月：理財局国有財産総括課課長補佐
1997年7月：主計局主計官補佐（科学技術第二係主査）
1998年7月：主計局主計官補佐（科学技術第一係主査）
1999年7月：主計局主計官補佐（文部第一、二係主査）
2000年7月：主計局主計官補佐（文部科学第一、二係主査）
2001年7月：熊本県企画開発部長
2002年4月：熊本県企画振興部長
2003年7月：金融庁総務企画局政策課企画官兼総務企画局政策課広報室長
2004年7月：金融庁監督局総務課監督企画官
2006年7月：主税局総務課主税企画官兼主税局調査課兼主税局税制第二課
2006年11月：主税局総務課主税企画官兼主税局調査課兼主税局税制第二課兼内閣府大臣官房企画調整課
2007年7月：主税局総務課主税企画官兼主税局調査課兼内閣府大臣官房企画調整課
2008年7月：主税局調査課長
2008年9月：大臣官房付（財務大臣秘書官事務取扱）
2009年2月：主計局調査課長
2009年7月：主計局主計官（文部科学係担当）
2010年7月：関税局業務課長
2011年：内閣官房内閣参事官（内閣官房副長官補付）兼復興庁統括官付参事官
2012年：復興庁統括官付参事官
2013年6月：主税局総務課長
2015年7月：内閣官房内閣審議官（内閣官房副長官補付）兼内閣官房行政改革推進本部事務局次長
2017年7月：大臣官房審議官（主税局担当）
2018年7月：近畿財務局長
2019年7月：国税庁次長
2020年7月：関税局長兼税関研修所長
2021年7月：内閣官房内閣審議官（内閣官房副長官補付）、内閣官房TPP等政府対策本部国内調整統括官、内閣官房領土・主権対策企画調整室土地調査検討室長
2022年10月：楽天グループ執行役員社長室秘書役兼戦略本部上級本部長

大蔵省同期

田島氏の大蔵省同期には、以下の人物がいます。

茶谷栄治（主計局長、大臣官房長、大臣官房総括審議官）
大鹿行宏（国税庁長官、理財局長、財務総合政策研究所長、横浜税関長、主計局次長（次席））
古沢知之（金融庁企画市場局長、金融庁証券取引等監視委員会事務局長、金融庁総合政策局審議官（開示担当）、金融庁総務企画局審議官（開示担当）、金融庁総務企画局審議官（監督局、官房担当）、金融庁総務企画局政策課長）
天谷知子（金融国際審議官、金融庁総合政策局国際総括官）
藤本拓資（大臣官房政策立案総括審議官、東海財務局長）
大西淳也（関東信越国税不服審判所長、総務省大臣官房審議官（公営企業担当））
谷内繁（内閣官房孤独・孤立対策担当室長、内閣官房社会保障改革担当室長）
古谷雅彦（関東財務局長、大臣官房サイバーセキュリティ・情報化審議官、理財局次長、大臣官房審議官（理財局担当）、内閣府大臣官房審議官（沖縄政策及び沖縄振興局担当））
小原昇（国土交通省政策統括官、大阪国税局長、名古屋国税局長、福岡国税局長、国土交通省大臣官房審議官（国土政策局担当）、国土交通省大臣官房審議官（官庁営繕部担当）、仙台国税局長、九州財務局長、関東財務局総務部長、近畿財務局総務部長）
金京拓司（神戸大学大学院経済学研究科教授）
中林伸一（東京大学公共政策大学院教授）

参考資料

* 『日本通関業連合会会報 No. 103』日本通関業連合会、2010年9月

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