田村寺

田村寺（たむらじ）の概要

田村寺は、三重県四日市市西富田に位置する近代仏教寺院で、弘法山という山号を持ち、本尊には弘法大師を祀っています。この寺院は信者のためのさまざまな行事や祈祷を行っており、地域に根付いた歴史を持っています。

開催される行事

田村寺では、多彩な行事が年中行われています。特に10月10日には家紋隆昌の真言による祈祷会が行われ、檀家や信者の家紋が本堂の天井に奉納されています。冬至の日には「中風封じ」法要が行われ、参拝者にはかぼちゃぜんざいが振舞われています。この日は多くの人々に「かぼちゃ大師」として親しまれています。

また、寺では節分に合わせた奉納書道展や、福引き、寺秘伝の味噌汁の提供も行っており、地域の人々と寺院が密接に結びついていることが伺えます。

付属施設

境内には稲荷大明神社があり、毎月24日には南無宝地蔵菩薩堂が縁日を迎えます。この寺院は、他にも同県内の津市にある法龍寺や泉福寺を管理しており、地域内の信仰の拠点となっています。法龍寺は真言宗西光山に属し、泉福寺は真言宗宝龍山に属しています。これらの寺院もそれぞれに独自の歴史を有しています。

歴史

田村寺の歴史は、明治中期に遡ります。当時の修行僧である大滋偏照二世が弘法大師を奉祀し、大師堂を建立しました。その後、真養和尚が寺格を整え、真言宗醍醐派に属するようになりました。寺院は、成人病治療や中風治療を祈る信仰者にも知られており、交通安全や復縁、先祖供養など、広範な祈願がなされています。

また、昭和20年には大日本帝国軍人による高野山海軍航空隊への中華祈願が行われ、戦勝祈願品が保存されています。これにより、歴史的な背景が深く根付いた寺院であることがわかります。

所在地とアクセス

田村寺は、三重県四日市市西富田2丁目-5-6にあります。アクセスに関しては、近鉄名古屋線や三岐鉄道三岐線の近鉄富田駅から約1km、JR関西本線の富田駅からは約0.8kmの距離にあり、国道1号の松原町交差点からは約1.2kmです。便利な立地にあるため、多くの信者や観光客が訪れています。

年中行事

寺院では年間を通じて以下のような行事が行われます。

• - 2月3日：節分法話と豆まき
• - 2月4日：古札供養会
• - 3月21日：弘法大師正御影供養
• - 10月10日：家紋繁栄祈祷会
• - 12月21日：かぼちゃ大師の日
• - 12月冬至：中風除け祈祷会

これらの行事は、信者だけでなく地域の人々にも開かれており、共に時間を過ごす貴重な機会となっています。

授与品とサービス

田村寺では、特別な授与品として200円で護摩を受けることができます。護摩は毎月28日に不動明王への仏教祈願として実施されています。また、珍しいウルトラマンお守りも授与されており、喫煙者に対する慈悲の象徴として、長寿を願う信仰が込められています。

田村寺は文化と信仰が融合した場所で、地域の人々に愛され続けています。

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