田野畑駅

田野畑駅について

田野畑駅（たのはたえき）は、岩手県下閉伊郡田野畑村和野に位置し、三陸鉄道リアス線に属する駅です。この駅は、宮沢賢治の童話『銀河鉄道の夜』に登場するキャラクターにちなんで「カンパネルラ」と名付けられました。物語では「カムパネルラ」と表記されていますが、愛称としては「カンパネルラ」が広く知られています。

歴史

田野畑駅の歴史は1984年（昭和59年）4月1日に始まります。この日に三陸鉄道北リアス線の駅として開業しました。開業当初の仮駅名は「平井賀駅」とされていました。その後、2002年（平成14年）には東北の駅百選に選ばれるなど、地域にとって重要な交通拠点となりました。

災害と復旧

2011年3月11日、日本を襲った東北地方太平洋沖地震は、駅の運行に大きな影響を与えました。この地震により北リアス線は全線不通となりましたが、幸いにも駅施設自体は大きな被害から免れました。その後、駅舎の一部は田野畑村の住人によって店舗として利用されるようになりました。

2012年4月1日、陸中野田駅から当駅までの区間が復旧し、営業を再開しました。この再開時には、ネスレ日本の協賛を受けて「キット、ずっとカンパネルラ田野畑駅」と名付けられ、駅舎の壁面には桜の花が描かれました。さらに2014年4月6日には、小本駅と当駅間の運行が再開され、北リアス線全線がフル運転を再開しました。

駅の構成

田野畑駅は、島式ホーム1面2線から成る地上駅です。運営は田野畑村が行う簡易委託駅の形を取っています。駅舎内には出札窓口に加えて、売店や喫茶スペースも併設されており、旅行者や地元住民にとって便利な施設が揃っています。

利用状況

駅周辺には、平井賀海水浴場や平井賀郵便局、ホテル羅賀荘、羅賀漁港、ハイペ沢橋梁、田野畑村営バス「田野畑駅」停留所などがあります。「のどかな環境に佇む、心休まる和風の駅舎」として、田野畑駅は東北の駅百選に選定されています。また、NHKの2013年度上半期連続テレビ小説『あまちゃん』のロケ地としても使用され、作中では北三陸鉄道リアス線の「畑野駅」として登場しました。

隣の駅

田野畑駅の隣には三陸鉄道リアス線の島越駅と普代駅があります。これにより、沿線へのアクセスが容易になっています。

駅の魅力はその美しい自然環境や、作品にまつわる歴史的背景、地域密着の運営など多岐にわたります。田野畑駅は、観光やひと息つく場所として訪れる人々に親しまれています。

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