申

申（さる、しん）詳解：暦、方角、伝承、そして文化

申（さる、しん）は、十二支を構成する動物の一つであり、通常は9番目に位置します。未（ひつじ）の次に続き、酉（とり）に続きます。 本稿では、申にまつわる様々な側面を多角的に解説します。

申と暦

申年は、西暦において12の倍数年にあたります。ただし、日本の新暦とは異なり、中国では旧暦1月1日を基準としています。申年は、別名「涒灘（せんたん）」とも呼ばれます。 現在の暦では、申年は通常閏年となります（子年、辰年も同様）。ただし、例外もあり、前回の例外は1800年、次回は2100年で、これらの年は庚申（かのえさる）となります。 また、興味深い点として、「申」という文字は、Shift JISコードにおいてダメ文字の一つに分類されています。

申の月は旧暦7月（概ね新暦8月）を指し、申の刻は午後4時を中心とした約2時間の期間を意味します。

申の方角と属性

申の方角は、西南西よりやや南寄り、正確には南西微北（北基準右廻り240°）となります。五行では金気、陰陽では陽に分類されます。

申の伝承と解釈

『漢書』律暦志によると、申は「呻（しん）」、つまり「うめく」ことを意味し、果実が熟して固まる状態を表していると言われています。後に、覚えやすくするために猿が割り当てられたと考えられています。

相場の世界では、「辰巳天井、午尻下がり、未辛抱、申酉騒ぐ。戌は笑い、亥固まる、子は繁栄、丑はつまずき、寅千里を走り、卯は跳ねる」という格言があり、申年は相場が騒がしくなる傾向があるとされています。これは、あくまでも俗説であり、未来の相場を予測するものではありません。

申を含む干支と関連事項

申を含む干支は、壬申（じんしん）、甲申（こうしん）、丙申（へいしん）、戊申（ぼしん）、庚申（こうしん）の5種類です。

歴史的出来事としては、壬申の乱が有名です。また、地理的な側面では、宮崎県北方町では、干支の「申」が住所表記や番地符号として実際に使用されているという興味深い例があります。

まとめ

本稿では、十二支の申について、暦、方角、属性、伝承、相場格言、歴史的出来事、地理的活用例など、多様な側面から解説しました。 申は単なる暦の記号ではなく、古来より人々の生活や文化に深く関わってきた象徴と言えるでしょう。 今後も、申に関する新たな発見や解釈が生まれることを期待します。

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