申泰英

申 泰英 (しん たいえい)

申泰英（しん たいえい、シン・テヨン、1891年-1959年）は、大韓民国の軍人であり、国防部長官も務めた人物です。彼はまた、第3代陸軍参謀総長としても知られています。彼の日本名は平山輔英で、父親は韓国陸軍の中将である申應均です。

人物背景と経歴

申泰英は1891年に漢城府に生まれました。彼は1905年に大韓帝国陸軍幼年学校に入学し、翌年には陸軍武官学校に進学しました。その後、1912年に陸軍士官学校に入学し、1914年には第26期生として卒業。この同期には著名な軍人たちが名を連ねています。卒業後は日本の陸軍に所属し、名古屋の第3師団に配属されました。

陸軍の見習士官を経て、1914年12月には少尉に任官されました。その後は歩兵中尉、そして歩兵大尉と昇進し、シベリア出兵にも参加しています。1929年には陸軍歩兵学校の戦術科を卒業し、その後大田公立中学校の配属将校となりました。

1930年代にはさまざまな役職を務め、特に1935年の満州事変では旭日章4等を授与されるなど、軍事キャリアを重ねました。1942年には龍山停車場の司令官となり、さらに1943年には予備役に編入され、朝鮮人の兵力動員を宣伝する役割を担いました。この活動は、戦争における彼の立場を明示しています。

戦後の活動と評価

1945年の終戦後、申は1948年に韓国陸軍に入り、数ヶ月後には大領となりました。その後、護国軍の参謀副長や陸軍参謀総長などの要職を歴任しましたが、韓国戦争の勃発後、軍内部の意見の衝突から罷免されることとなります。

特に、朝鮮戦争中は全羅北道の防御を指揮しましたが、徐々に政権内部での意見の不一致が露わになり、最終的に1953年に辞表を提出しました。

評価と評価の変遷

韓国における申泰英の評価は一貫していません。親日反民族行為真相糾明委員会は彼を「国家公認親日派」と認定し、30年以上にわたり日本軍に仕官していたことや、シベリア出兵に参加していたことを根拠にしています。また、当時日本の軍事教育や兵力動員に協力していた点が問題視されています。

申泰英は、韓国の近代軍事史において重要な存在であり、彼の人生は日本制圧下での複雑な背景を持っています。そのため、彼の評価は時代や立場によって変遷しているのが現実です。1959年に惜しまれつつ亡くなるまで、彼の影響は韓国の軍事制度や国防政策に色濃く残っています。

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