町野隆風

町野隆風（まちの たかかぜ）

町野隆風は、戦国時代の武将であり、大内氏、そして後に毛利氏に仕えました。父は町野隆治（相模守）で、子に町野隆信、孫には長州藩士として知られる町野隆俊がいます。

生涯

町野隆風は大内氏の家臣である町野隆治の子として生まれました。

天文22年（1553年）10月、石見国鹿足郡津和野の三本松城主であった吉見正頼が、毛利元就と結び陶晴賢を討とうとする姿勢を見せたため、隆風は吉見氏討伐のために出陣しました。同年10月12日には、長門国阿武郡高佐原において下瀬頼定と戦いましたが、この戦いでは敗北を喫しました。

弘治元年（1555年）に始まった毛利元就による防長経略において、隆風は大内義長に従い、長門国阿武郡渡川で吉見正頼と対陣しました。しかし、弘治2年（1556年）3月には、弟の鶴法師を人質として吉見正頼に差し出し、自身の先知行の一部を安堵されることで毛利氏の家臣となりました。

しかし、その後、家臣を養うのに苦労したため、永禄12年（1569年）には、所領のうち長門国大津郡日置庄利生山の半済分1石4斗足と、同郡三隅庄清富院の半済分3石5斗足の地を烏田武通に売却しました。同年8月11日付けの国司元武の奉書により、隆風の所領売却と烏田武通の知行が正式に認められました。

没年は不明です。

参考文献

『萩藩閥閲録』巻140「町野市郎左衛門」
三卿伝編纂所編、渡辺世祐監修『毛利元就卿伝』（マツノ書店、1984年）
* 岡部忠夫編『萩藩諸家系譜』（マツノ書店、1999年復刻）

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