白岩亮治

白岩亮治（しらいわ りょうじ）は、1890年3月21日に宮城県桃生郡矢本町（現在の東松島市）で生まれ、1971年11月17日に没した大相撲力士です。尾車部屋に所属し、本名を奥田亮二といいました。身長173cm、体重90kgと、当時としては標準的な体格でした。

19歳で尾車部屋に入門し、1910年1月場所で初土俵を踏みました。四股名の「白岩」は、故郷にあった大きな白い岩に由来します。順調に昇進を重ね、1915年6月場所で十両に昇進。しかし、その直後に師匠が亡くなり、尾車部屋の力士たちは峰崎部屋に預けられることになりました。1919年1月場所で新入幕を果たします。

もろはずにかかっての押しを得意としましたが、どちらかというと地味な取り口でした。入幕後、十両に陥落することなく、39歳まで現役を続けたこともあり、その老け顔から周囲からは「白岩老」と呼ばれることもあったそうです。仕切りの際に腰を上下に動かす癖がありました。兄弟子の金ノ花（後の大戸平）が尾車部屋を再興すると、再び尾車部屋に所属しました。最高位は西前頭2枚目でした。

1921年5月場所では、大錦を猛烈な突っ張りで追い詰めましたが、惜しくも敗れました。この時、髪が振り乱れた大錦に睨まれたといいます。1926年1月場所の10日目には、大蛇山との大熱戦の末に取り直しとなりましたが、疲労のために棄権し、東京相撲では初の幕内不戦敗を記録しました。

1929年9月場所限りで引退し、年寄・立田山から同・音羽山を襲名。その後、音羽山部屋を興し、後に幕内力士となる吉田川清四郎を育てましたが、間もなく弟子を時津風部屋に預け、部屋を閉じました。その後は時津風部屋付きの親方として、停年制度が実施された1961年1月1日まで協会に在籍しました。

主な戦績として、幕内在位は28場所、幕内成績は113勝156敗10分3預16休でした。1927年10月場所の1休は、相手力士の休場によるものです。

白岩亮治は、その地道な取り組みと、長く現役を続けたことで、多くのファンに愛された力士でした。引退後は後進の指導にあたり、相撲界の発展に貢献しました。

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