白石加代子

白石加代子

白石加代子（しらいし かよこ）は1941年12月9日に生まれ、日本の伝説的な女優として知られています。彼女は株式会社スタジオオーデュボンに所属し、早稲田小劇場出身の深尾誼と結婚しています。東京都港区東麻布の出身であり、日本芸術院の会員でもあります。

生い立ちと初期のキャリア

加代子は父・仁志郎、母・フサの第一子として生を受けました。父は逓信省の役人であり、静岡県で様々な役職に就いていましたが、彼女が5歳の時に結核で亡くなります。この出来事は家計に大きな影響を及ぼし、白石は長女としての責任を感じて育ちます。小学生のころ、児童劇団の公演を観たことで舞台に興味を持つようになりましたが、弟が就職するまでは家計を支える必要があると感じ、麹町学園女子高等学校を卒業後、東京の港区役所に勤務しました。

1967年に弟の就職が決まり、加代子は役所を退職して早稲田小劇場に入団。1970年には『劇的なるものをめぐってII』に主演し、その演技が高く評価され、「狂気女優」としての名声を確立し、以降は同劇団の看板女優として活躍しました。1989年にSCOTを退団した後は、スタジオオーデュボンに所属し、より幅広い役柄で活動を続けました。

主な舞台作品

彼女の舞台活動は非常に多岐にわたります。代表作には、ストラヴィンスキー作の「エディプス王」や、少女仮面、トロイアの女、そして蜷川幸雄演出の「身毒丸」などがあります。それだけでなく、近年では「グリークス」や「ムサシ」、「漂流劇 ひょっこりひょうたん島」のような作品にも出演し、独自の存在感を放ち続けています。

映画とテレビドラマ

映画においても、加代子は非常に多くの作品に出演しています。初期の代表作には「女囚さそり 第41雑居房」や「悪魔の手毬唄」があり、1977年に公開された「犬神の悪霊」も大きな評価を受けました。また、「幻魔大戦」や「細雪」、「天国の駅」、さらには「男たちの大和」といった作品にも参加しています。彼女は市川崑監督の作品に多く出演していたことでも知られています。

テレビドラマでもその活躍は著しく、「大河ドラマ 義経」や「いだてん〜東京オリムピック噺〜」などに出演し、記憶に残るキャラクターを演じています。様々なジャンルの作品に挑戦し、多くの視聴者に愛されてきました。

受賞歴と評価

白石加代子は、その演技力と独自のスタイルから、多くの受賞歴を持つ女優です。1979年には第1回観世寿夫記念法政大学能楽賞を受賞し、1996年には第1回読売演劇大賞優秀女優賞を受賞。この他にも、芸術選奨文部科学大臣賞や紫綬褒章、旭日小綬章、さらには2023年には日本芸術院会員に任命されるなど、その功績は広く認められています。

白石加代子は、舞台と映像の両方で存在感を示し、観客に強い印象を残し続ける日本の偉大な女優です。彼女のこれからの活躍にも注目が集まります。

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