白老郡

白老郡の概要

白老郡（しらおいぐん）は、北海道の胆振地域に属し、胆振総合振興局の管轄にあります。面積は425.63km²で、2024年9月30日時点の住民基本台帳によると人口は15,204人となっています。郡内には白老町（しらおいちょう）が存在し、郡域は1879年の設立以降、変更されておりません。

郡の歴史

白老郡の歴史は江戸時代にさかのぼります。当時、この地域は東蝦夷地に属し、松前藩によるシラヲイ場所やアヨロ場所（虎杖浜）が開かれていました。近藤重蔵が蝦夷地の調査を行った際には、木村賢次が「蝦夷日記」にこの地域について記録を残しています。また、寛政10年（1798年）には白老八幡神社の前身となる弁天社が創建されたことも確認されています。この地方は、交通の要所としても知られ、渡島国の箱館を起点に東へは道東、南へは千島国方面へと通じる陸路が整備されていました。

江戸時代の後期になると、白老郡域は国防を目的に天領となり、文政4年（1821年）には松前藩の領土に戻りますが、その後安政2年に再び天領となります。これを受けて仙台藩は白老に陣屋を設置し、警備を行いました。このプロセスを経て、万延元年（1860年）には弁財天社が白老八幡神社へと名称を変更することになります。

そして1869年8月15日、大宝律令に基づく国郡里制が導入されたことにより、白老郡は正式に設置されました。

郡の発足以降の変遷

明治期に入ると、白老郡の地位は何度か変わります。1869年8月には開拓使の管轄として設置され、明治4年には廃藩置県により再度開拓使の下に置かれます。さらに、明治12年（1879年）7月23日には郡区町村編制法に基づき、行政区画としての白老郡が正式に発足し、その後も地域の行政が整備されていきました。

大正8年（1919年）には、北海道二級町村制が施行され、白老村が設立されます。その後、大正11年（1922年）には室蘭支庁が胆振支庁に改称され、昭和18年（1943年）には北海道の町村制が発足しました。1946年には指定町村の制度が廃止され、1947年には地方自治法の施行によって北海道胆振支庁の管轄内となりました。

そして1954年11月1日、白老村が町制を施行し、白老町が誕生します。さらに、2010年4月1日には胆振支庁が廃止され、現在は胆振総合振興局の管轄下に置かれています。

まとめ

白老郡は、その豊かな歴史と文化を持ち合わせています。江戸時代から現在にかけて多くの変遷を経ているこの地域は、まさに北海道の発展の一翼を担ってきました。自然環境にも恵まれており、地域の活性化や観光資源としてのポテンシャルも秘めています。

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