白鳥神社 (長野市)

白鳥神社について

白鳥神社（しろとりじんじゃ）は、長野県長野市松代町西條舞鶴山に鎮座する神社で、旧社格は県社です。神社は自然に囲まれ、地域の信仰の中心として大切にされています。

祭神

この神社の主なる祭神は、日本武尊（やまとたけるのみこと）です。真田家の始祖である貞元親王（ていげんしんのう）や、松代藩の初代藩主である真田信之も祀られています。さらに、松代藩の七代藩主・真田幸専（ゆきたか）が1813年に再建した際には、初代藩主・真田信之の霊も合祀されたことから、多くの歴史と信仰がこの神社に息づいています。1951年には、第2代藩主・真田信政からの歴代9柱もここに合祀されました。

歴史的背景

白鳥神社の創建は、元和8年（1622年）に真田信之が上田から松代に移封された際に遡ります。信之は、祈願寺であった海善寺を松代に移して開善寺を設立するという変更を行った後、寛永元年（1624年）に真田家の鎮守社として、白鳥神社を海野宿から分社して現在の場所に勧請しました。現在の社殿は1813年に第六代藩主・真田幸弘と第七代藩主・真田幸専の願主によって改築されたもので、歴史的価値が高いものです。1898年に県社にも昇格され、地域の人々から広く信仰されています。

建築物の特徴

白鳥神社の境内には多くの建築物が存在し、特に三社本殿、拝殿、絵馬殿の3つの建物が文化10年（1813年）の建築とされています。参道を進むと、一の鳥居をくぐり、300メートルほど登ることで二の鳥居に到達します。この地点では、右側に神厩舎（しんきゅうしゃ）、左側に絵馬殿（えまでん）が位置しており、訪れる人々を迎えます。

三社本殿

三社本殿は、三間社流造（さんげんしゃながれづくり）の形式で、屋根は杮葺（こけらぶき）されています。妻飾（つまかざり）には、古い形式が残っており、猪子扠首（いのこさす）という構造が見られます。

拝殿

拝殿は入母屋造（いりもやづくり）で、桟瓦葺（さんかわらぶき）になっています。内部には美しい障壁画が施され、天井には格天井が張られており、向拝も含めて十字形の屋根を持つ印象的な建物です。

絵馬殿

絵馬殿は、正面妻側に特異な切妻屋根（きりづまやね）を採用し、全体が撞木造り（しゅもくづくり）のような独特な形状を持つことが特徴です。

神厩舎

神厩舎では、第八代藩主・真田幸貫の命により1849年に制作された木製神馬（じんめ）も安置されています。この神馬は、諏訪の立川流彫刻の二代目・立川和四郎富昌によって作られたもので、神社の重要な宝物とされています。

立て札の記載

境内に設置された立て札によれば、この建物群は久能山東照宮を小型化して建てられたとされています。このような歴史的な背景は、神社の魅力を一層引き立てています。

所在地とアクセス

白鳥神社は、長野県長野市松代町西條に位置しており、具体的には3674番地です。交通アクセスは良好で、JR・長野電鉄長野駅からアルピコ交通（川中島バス）松代線の「松代高校バス停留所」下車後、徒歩約10分の距離にあります。また、上信越自動車道長野ICからは車で約4キロメートル、10分程度で移動できます。

白鳥神社は、地域の歴史と文化を感じさせる場所であり、訪れる人々に深い印象を与えます。

もう一度検索