百万石通り

百万石通り：金沢の歴史と文化を巡る道

百万石通りは、石川県金沢市の中心市街地を環状に結ぶ、歴史と文化が息づく主要な道路です。金沢城公園と兼六園という、金沢を代表する二つの名所を結ぶように走り、沿道には数々の史跡や文化施設が点在しています。この通りは、単なる移動手段としてだけでなく、金沢の魅力を深く体験できる観光ルートとしても重要な役割を担っています。

概要

百万石通りは、金沢城公園と兼六園を一周するコースとして知られています。かつては、毎年6月に行われる金沢百万石まつりのメインイベントである百万石パレードのコースの一部にもなっていました。しかし、2007年からはパレードのコースが変更され、現在は金沢駅東口から武蔵、香林坊、広坂、兼六園下、金沢城公園へと続くルートが採用されています。なお、百万石通りは、旧建設省と「道の日」実行委員会によって「日本の道100選」の一つにも選ばれており、その歴史的、文化的価値が認められています。

特徴

百万石通りの大きな特徴は、その沿線に数多くの名勝や史跡が点在していることです。通り自体がこれらの観光スポットを繋ぐ役割を果たしており、石川県民の憩いの場であると同時に、金沢市を代表する観光道路としての顔も持っています。特に、兼六園の南側に位置する成巽閣周辺は、なまこ塀や辰巳用水の流れ、美しい生け垣などが織りなす、落ち着いた景観が魅力です。また、石川県立歴史博物館周辺では、赤レンガの建物と街路樹のある歩道が調和し、散策を楽しむことができます。

構成する道路

百万石通りは、複数の道路によって構成されています。具体的には以下の通りです。

石川県道10号金沢湯涌福光線（香林坊交差点〜広坂交差点）
金沢市道（広坂交差点〜出羽町交差点〜兼六坂上交差点）
金沢市道一級幹線22号石引広坂線
金沢市道石引4丁目線3号
石川県道10号金沢湯涌福光線（兼六坂上交差点〜兼六園下交差点）
国道159号、国道249号、国道304号（兼六園下交差点〜橋場交差点〜むさし交差点）
国道157号（むさし交差点〜香林坊交差点）
国道359号（橋場交差点〜むさし交差点）

これらの道路が組み合わさることで、百万石通りは金沢の中心部を網羅する環状道路としての機能を果たしています。

交差する主な通り

百万石通りは、様々な主要道路と交差しており、金沢市内の交通網において重要な役割を担っています。主な交差点は以下の通りです。

国道157号（香林坊交差点）
仙石通り（中央公園前交差点）
石川県道10号金沢湯涌福光線（お堀通り）、金沢市道（本多通り）（広坂交差点）
金沢市道（出羽町交差点）
石川県道10号金沢湯涌福光線（小立野通り）（兼六坂上交差点）
石川県道10号金沢湯涌福光線（お堀通り）、国道159号（兼六大通り）（兼六園下交差点）
金沢市道（卯辰山公園線、お堀通り）（大手町交差点）
国道359号（城北大通り）（橋場交差点）
石川県道13号金沢停車場線（石川県道60号金沢田鶴浜線重複）（むさし交差点）

これらの交差点を通じて、金沢市内の各地域へのアクセスが容易になっています。

沿線の施設

百万石通りの沿線には、数多くの観光施設や文化施設が立地しています。特に、兼六園の南側には、重要文化財である成巽閣をはじめ、石川県立伝統産業工芸館、石川県立能楽堂、石川県立歴史博物館、国立工芸館、石川県立美術館などが集まっており、金沢の歴史と文化を深く知ることができます。その他、以下の施設も沿線に位置しています。

兼六園（兼六園下交差点付近）
金沢エムザ（武蔵ヶ辻）
近江町市場（武蔵ヶ辻）
大和（香林坊）
金沢市役所（広坂）
* 金沢21世紀美術館（広坂）

これらの施設は、百万石通りを訪れる観光客にとって、見逃せないスポットとなっています。


百万石通りは、金沢の歴史、文化、自然を体感できる、まさに「金沢の道」と言えるでしょう。この道を歩くことで、金沢の魅力をより深く理解できるはずです。

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