目野哲也

目野哲也: 競馬界の灯をともした男

目野哲也（めの てつや）は1948年2月14日生まれ、福岡県山門郡三橋町（現在の柳川市）出身の元騎手及び元調教師です。
彼は福岡の飲食業を営む家庭に生まれましたが、兄の範士は太平洋戦争中に戦死し、哲也は異父弟として成長しました。中学校を卒業後、騎手としての道を歩むために京都の久保道雄厩舎で騎手候補生となり、まもなく中央競馬騎手養成長期課程に合格します。彼の同期には小島太、田島良保、安田富男などがいます。

騎手としてのキャリア

1966年3月6日、目野は競馬デビューを果たします。初騎乗となる2回中京6日第7競走で、ツバサリユーに騎乗し見事に初勝利を獲得しました。初年度には10勝を記録し、次第にその勝利数は増加していきます。しかし、1968年に師匠である鈴木和雄騎手が急逝し、彼は兄弟子である内藤繁春の厩舎へ移籍しました。

1970年11月には、内藤厩舎所属のクニノハナに騎乗し京都牝馬特別を制し、初めて重賞を勝利します。これは内藤にとっても初の重賞勝利であり、その後、同馬で第1回ビクトリアカップも制覇します。1971年には自己最高記録の44勝を上げるも、以降は成績が徐々に下降し、年間15勝前後に留まります。1987年には騎手として3642戦をこなし322勝を挙げた後、調教師免許試験に受かり騎手を引退しました。

調教師としての歩み

調教師として新たなスタートを切るのは1988年のこと。滋賀県栗東トレーニングセンターに自らの厩舎を開業しました。初勝利は1998年10月23日、リードレデオンとのコンビで果たし、その年には合計3勝を収めました。翌1989年には管理馬のホリノライデンが阪急杯を制し、年末までに15勝に達しました。徐々にその名を広め、中堅調教師として定着していきます。

1997年には、中央競馬と地方競馬の交流重賞が活発化する中、目野も管理馬を積極的に出走させ、特にダートでの活躍が目立ちました。1999年にはニホンピロジュピタが岩手のマイルチャンピオンシップ南部杯を勝ち、調教師としての初のGI勝利を飾ります。2018年2月28日、定年を迎え調教師のキャリアを終えました。

総合成績

彼の騎手としての成績は3642戦322勝、重賞は6勝を記録し、また八大競走では天皇賞（春）での2着も経験しています。調教師としては、平地で4193戦337勝、障害で168戦22勝を誇ります。

主な騎乗馬にはクニノハナ、カツヤヨイ、フサトロキノー、ニホンピロサートなどがあり、調教師としてもホリノライデン、ニホンピロジュピタ、多数の重賞を制した馬たちを管理しました。彼の足跡は競馬界において長く刻まれることとなりました。

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