直見駅

直見駅：日豊本線沿線の静かな駅舎

大分県佐伯市直川地区に位置する直見駅は、JR九州日豊本線沿線にある、ひっそりと佇む無人駅です。昭和初期の開業以来、地域の足として利用されてきましたが、時代の流れとともに変化を遂げてきました。

歴史を刻む駅

直見駅は、大正9年（1920年）11月20日に鉄道省によって開設されました。開業当初は有人駅として、地域の重要な交通拠点として賑わいを見せていたことでしょう。その後、昭和37年（1962年）10月1日には貨物取扱いが廃止され、昭和43年（1968年）4月1日には業務委託駅となります。委託先は日本交通観光社でした。さらに昭和47年（1972年）3月30日には荷物扱いも廃止され、無人駅へと移行しました。そして昭和62年（1987年）4月1日、国鉄分割民営化により九州旅客鉄道へと継承されています。

平成29年（2017年）9月には、台風18号の直撃を受けました。甚大な被害により、同月17日から運休となり、臼杵駅～延岡駅間は不通となりました。佐伯駅～延岡駅間では、代行バスによる輸送が実施されました。その後、9月25日には佐伯駅～市棚駅間の運転が再開し、バス代行輸送は終了しました。

駅舎と周辺環境

直見駅は、島式ホーム1面2線を有する地上駅です。駅舎は現存せず、かつての駅舎跡地にはトイレが設置されています。時刻表や乗車券の収集箱は、跨線橋入口の左側に設置された柵に取り付けられています。簡素ながらも、利用者にとって必要な情報はきちんと提供されていると言えるでしょう。

駅周辺には、直見簡易郵便局、国道10号、大分県道608号笠掛直見停車場線、そして久留須川などがあります。静かな田園風景が広がり、のどかな雰囲気を感じられる場所です。

利用状況とアクセス

2015年度の1日平均乗車人員は4人と、利用者は少ないようです。近年は、自動車の普及や人口減少の影響を受けていると考えられます。公共交通機関としての役割は、以前ほど大きくはないものの、地域住民にとって大切な存在であり続けるでしょう。

隣の駅

直見駅の隣の駅は、上岡駅と直川駅です。日豊本線は、大分県から宮崎県へと続く重要な路線であり、直見駅はその中間に位置しています。

まとめ

直見駅は、歴史を感じさせる静かな無人駅です。簡素な設備ながらも、必要な情報はきちんと提供され、地域住民にとって重要な役割を果たしています。周辺環境は自然豊かで、のどかな雰囲気を味わえる場所です。日豊本線を利用する際には、一度訪れてみるのも良いかもしれません。 駅舎の変遷や台風の影響、そして現在の利用状況などから、日本の地方の鉄道駅の現状を考える上で、貴重な事例と言えるでしょう。

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