相田勇司

相田勇司（あいだ ゆうじ）は、1999年7月4日に神奈川県茅ヶ崎市で生まれた日本の柔道家です。主に66kg級で活躍しており、身長は169cm。右組み手で、得意技として袖釣込腰を挙げます。血液型はA型です。

彼の柔道キャリアは5歳で始まり、地元の寒川柔友会で基礎を築きました。その後、相洋中学・高校へと進み、高校時代には頭角を現します。特に高校2年生の時には、全国高校選手権の66kg級で5位に入賞する成績を収めました。

2018年に國學院大學へ進学すると、その才能はさらに開花します。大学1年生で迎えた全日本ジュニア柔道体重別選手権大会では、決勝で長崎日大高校の桂嵐斗選手を技ありで下し、見事な優勝を果たしました。この優勝によって、同年の世界ジュニア柔道選手権大会への出場権を獲得。世界の舞台でも準決勝まで進みましたが、イタリアのマヌエル・ロンバルド選手に惜しくも技ありで敗れ、3位決定戦に勝利して銅メダルを獲得しました。

大学2年生となった2019年も、国内外の大会で安定した成績を残します。オーストリアジュニア国際大会で優勝を飾った後、シニアの国際大会であるグランプリ・タシュケントに出場し、2位となる活躍を見せました。同年11月に行われた講道館杯全日本柔道体重別選手権大会では、快進撃を見せて決勝に進出。警視庁の西山祐貴選手を隅返の技ありで破り、自身初となるシニア全国タイトルを獲得しました。続くグランドスラム・大阪では、2回戦でリオデジャネイロオリンピック銀メダリストである韓国のアン・バウル選手から技ありを奪って勝利するという大きな番狂わせを演じました。準決勝では後にオリンピック金メダリストとなる日体大の阿部一二三選手に背負投で敗れたものの、3位決定戦に勝利し、銅メダルを獲得。強豪選手を次々と破る粘り強さを見せつけました。

2020年に入り、グランドスラム・パリに出場しましたが、4回戦でイスラエルのバルチ・シュマイロフ選手に技ありで敗れました。同年11月の講道館杯では、前年に続き決勝まで勝ち進みましたが、大学の先輩にあたるパーク24の藤阪泰恒選手に技ありで敗れ、惜しくも2連覇を逃し、2位となりました。

大学4年生となった2021年には、全日本選抜柔道体重別選手権大会で3位に入賞。さらにグランドスラム・バクーでは、2回戦で東京オリンピック銀メダリストであるジョージアのバジャ・マルグベラシビリ選手を片手絞で破る金星を挙げました。しかし、準々決勝でウクライナのイェフヘン・ホンチャルコ選手に隅落で敗れると、敗者復活戦を経て臨んだ3位決定戦でも、筑波大学の田中龍馬選手に技ありで敗れて5位に終わりました。

2022年4月からは綜合警備保障株式会社の所属となり、社会人柔道家としてのキャリアをスタートさせました。移籍後最初の全日本選抜柔道体重別選手権大会では、初戦で田中龍馬選手に縦四方固で敗れる波乱がありました。同年10月の講道館杯では3位に入賞し、再び表彰台に立ちました。2023年4月の全日本選抜柔道体重別選手権大会でも準決勝で敗れたものの、3位決定戦に勝利して3位となるなど、国内トップレベルでの実績を積み重ねています。

これまでの主な戦績として、2017年全国高校選手権5位、2018年全日本ジュニア優勝、世界ジュニア3位、2019年オーストリアジュニア国際優勝、グランプリ・タシュケント2位、講道館杯優勝、グランドスラム・大阪3位、2020年講道館杯2位、2021年体重別3位、グランドスラム・バクー5位、2022年全日本強化選手選考会2位、講道館杯3位、2023年体重別3位などが挙げられます。袖釣込腰を武器に、国内外の強豪選手と繰り広げてきた熱戦は、多くの柔道ファンを魅了しています。今後のさらなる活躍が期待される選手の一人です。

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