相野駅

相野駅：歴史と現在を繋ぐ三田の駅

相野駅は、兵庫県三田市下相野に位置する西日本旅客鉄道（JR西日本）福知山線（JR宝塚線）の駅です。駅番号はJR-G64。アーバンネットワークに含まれ、ICOCAなどのICカードが利用できる利便性の高い駅となっています。

歴史を刻む軌跡

相野駅の歴史は古く、1899年（明治32年）に阪鶴鉄道の三田駅～篠山口駅間延伸に伴い開業しました。当初は旅客と貨物の両方を扱っていましたが、1973年（昭和48年）に貨物取扱いは廃止され、1985年（昭和60年）には荷物扱いも廃止されました。国鉄分割民営化後の1987年（昭和62年）からはJR西日本の駅となり、1988年（昭和63年）には「JR宝塚線」の愛称を使用開始。その後、自動改札機の設置（1998年）やICOCAの導入（2003年）など、時代の変化に合わせて駅機能も進化を遂げてきました。駅ナンバリングの導入（2018年）や駅業務の移管（2021年、2022年）を経て、現在に至ります。

駅構造と設備

相野駅は、2面2線の相対式ホームを持つ地上駅です。ホーム間の移動は跨線橋を利用しますが、エレベーターも設置されているため、バリアフリーにも配慮されています。発車標も設置され、乗客の利便性が向上しています。また、新三田駅～篠山口駅間では唯一、集札機能付き自動改札機が設置されているのが特徴です。改札内には多機能トイレも完備されています。かつては構内踏切でホーム間を移動していましたが、1980年代前半に跨線橋が設置され、安全性が向上しました。駅業務は、JR西日本交通サービスが委託運営しています。

利用状況と周辺環境

相野駅は、神姫バスの複数の路線が乗り入れているため、バスとの接続も良好です。そのため、近隣の三田市だけでなく、三木市、加東市、丹波篠山市からの利用客も多く、通勤・通学に利用する人が数多くいます。駅周辺は田畑が広がる一方で、駅前や県道沿いには住宅地も形成されており、静かな住宅街と利便性の高い駅が共存する地域となっています。兵庫県統計書や三田市統計書によると、近年は安定した乗車人員を維持しています。

運行ダイヤ

日中は大阪方面・福知山方面ともに1時間あたり2本の電車が停車します。これは丹波路快速、快速、区間快速、普通列車です。朝晩は本数が増え、JR東西線経由の電車や、ラッシュ時には特急『こうのとり』の一部も停車します。かつては、夕方に新三田駅～篠山口駅間を運行する、当駅のみ停車する速達型の快速列車もありました（1997年3月8日～2003年11月30日）。

バス路線

相野駅には、神姫バスおよびウイング神姫（旧神姫グリーンバス）の複数の路線が乗り入れています。停留所名は「相野駅」で、駅舎前のロータリーに発着します。三宮、新三田駅、北摂三田高校前、つつじが丘北口、大川瀬大滝、立杭陶の郷、清水、こんだ薬師温泉など、様々な方面へのバス路線が利用可能です。

隣の駅

広野駅
藍本駅

相野駅は、長年にわたる歴史と、地域住民の生活を支える重要な交通拠点として、これからもその役割を担っていくでしょう。

もう一度検索