真喜志慶治

眞喜志慶治

眞喜志慶治（まきし よしはる）は、1973年11月13日生まれ、沖縄県那覇市出身の柔道家。旧字体で「眞喜志」と表記される苗字が正式である。2017年4月時点で七段。

経歴

柔道は、沖縄尚学高等学校柔道部の監督を務めていた父親の影響で、小学校4年生の時に始めた。幼少の頃から高校生に混じって練習に励んでいたが、本人は当初、柔道に乗り気ではなかったという。しかし、小学校6年生の時に県大会で優勝したことをきっかけに、柔道に打ち込むことを決意する。

沖縄尚学中学に進学後、2年生の時には全国中学校柔道大会の78kg超級で3位入賞を果たす。3年生の時には、小学校時代の同級生であった阿嘉宗彦（後の大相撲力士）が柔道を始めたことを機に、団体戦での出場を目指し、阿嘉の在籍する古蔵中学へ転校。団体戦では県大会3位に終わったものの、個人戦では全国中学校柔道大会の決勝に進出し、惜しくも敗れて2位となった。

阿嘉とともに沖縄尚学高校に進学すると、1年生の時にインターハイ団体戦で決勝まで進むも、天理高校に敗退。全国高校選手権の個人戦無差別では、決勝で世田谷学園高校の田辺勝に敗れて2位となった。

2年生の時には、団体戦の国際高校柔道選手権大会においてオール一本勝ちで日本チームの優勝に大きく貢献し、最優秀選手に選出された。インターハイ個人戦の重量級でもオール一本勝ちで優勝。その活躍ぶりから、「山下2世」とまで評されるようになった。続く全国高校選手権の個人戦では、決勝で東海大相模高校の窪田茂に判定で敗れた。団体戦では阿嘉とともに決勝まで進出し、東海大相模高校との対戦で上水研一朗、窪田を破るなどして、沖縄県勢初の全国優勝にチームを導いた。

3年生の時には、金鷲旗の決勝で東海大相模高校に敗れて2位。インターハイの団体戦でも決勝トーナメントの一回戦で東海大相模高校に敗れ、個人戦では決勝で窪田に判定で敗れて2連覇を逃した。新人体重別の95kg超級では、決勝で近畿大学の武村雄太を破って優勝を飾った。

1992年、天理大学に進学。1年生の時には講道館杯で3位に入賞。ジュニア体重別では、大学の先輩である篠原信一を破って優勝した。以降、篠原がライバルとして立ちはだかるようになる。世界ジュニアでは3位に終わった。

2年生の時には全日本柔道選手権大会に初出場し、5位に入賞。正力杯では優勝を飾った。優勝大会では決勝の近畿大学戦で勝利し、チームの優勝に貢献。正力国際の無差別では3位となった。

3年生の時には体重別の決勝で敗退。正力杯の決勝でも敗れて連覇を逃した。グッドウィルゲームズでは優勝。学生選手権では3位。優勝大会では2位。嘉納杯では優勝を果たした。

4年生の時には正力杯で優勝、ユニバーシアードでも優勝を飾った。学生選手権でも優勝。正力国際でも優勝を果たした。ハンガリー国際では2位となった。

1996年、警視庁に所属。体重別で優勝を果たし、アトランタオリンピック代表の座を争ったが、全日本選手権で敗退し、出場は叶わなかった。嘉納杯、講道館杯では優勝を飾った。

1997年の体重別では2位。全日本選手権では敗れたものの、世界選手権代表に選出された。東アジア大会では2位。世界選手権では無差別に出場し、決勝で敗れて2位となった。

1999年には体重別や講道館杯で3位に入賞。

警視庁を退職後は講道館に指導員として勤務し、道場指導部 課長代理として少年らの指導に当たっている。2019年にはアジア柔道連盟主催の国際大会で審判を務めることができるコンチネンタル審判員となった。

柔道スタイル

183cm、130kgの大柄な体格でありながら、柔軟な身のこなしで内股や背負投を得意とした。一方で、気の優しさから技の出が遅れることもあり、闘志を表に出さないことから、周囲からはのんびりしているように見られることもあったという。本人は常に一生懸命取り組んでいたと語っている。

主な戦績

1987年 - 全国中学校柔道大会 78kg超級 3位
1988年 - 全国中学校柔道大会 78kg超級 2位
1989年 - インターハイ　団体戦　2位
1990年 - 全国高校選手権 無差別 2位
1990年 - 国際高校柔道選手権大会 団体戦 優勝
1990年 - 金鷲旗　5位
1990年 - インターハイ 重量級 優勝
1991年 - 全国高校選手権 無差別 2位 団体戦 優勝
1991年 - 金鷲旗　2位
1991年 - インターハイ 重量級 2位
1991年 - 新人体重別 優勝
1992年 - 講道館杯 3位
1992年 - ジュニア体重別 優勝
1992年 - 世界ジュニア 3位
1993年 - 全日本柔道選手権大会 5位
1993年 - 正力杯 優勝
1993年 - 学生選手権 無差別 3位
1993年 - 優勝大会　優勝
1993年 - 韓国国際　3位
1994年 - 正力国際　無差別　3位
1994年 - 正力杯　2位
1994年 - 体重別 2位
1994年 - グッドウィルゲームズ 優勝
1994年 - 学生選手権 無差別 3位
1994年 - 優勝大会　2位
1994年 - 嘉納杯 無差別 優勝
1995年 - 正力杯 優勝
1995年 - ユニバーシアード　優勝
1995年 - 学生選手権 無差別 優勝
1996年 - 正力国際 優勝
1996年 - ハンガリー国際　2位
1996年 - 体重別 優勝
1996年 - 嘉納杯 優勝
1996年 - 講道館杯 優勝
1997年 - ドイツ国際　3位
1997年 - 体重別　2位
1997年 - 東アジア大会 無差別 2位
1997年 - 世界選手権 無差別 2位
1999年 - 体重別　3位
1999年 - 講道館杯　3位

(出典、JudoInside.com)

脚注

外部リンク

* 真喜志慶治 - JudoInside.com のプロフィール（英語）

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