矢立温泉

矢立温泉（秋田県大館市）

矢立温泉は、かつて秋田県大館市（旧出羽国、明治以降は羽後国）の、青森県との県境である矢立峠の直下に位置していた温泉です。青森県にも矢立温泉が存在しますが、区別のため「むつ矢立温泉」と呼ばれることが一般的です。

泉質

泉質は含塩化物鉄泉です。飲泉も可能ですが、金属味、苦味、硫黄味が混ざり合った独特の風味があり、美味とは言えません。

加温掛け流し方式を採用しており、約30℃の源泉を掛け流しながら、数分おきにボイラーによる蒸気で浴槽内の湯を直接加温していました。鉄分が豊富に含まれているため、温泉は赤褐色に染まり、昭和初期までは「赤湯」という名で親しまれていました。

温泉施設

一軒宿である「アクトバード矢立」が存在しました。入浴施設は男女別の内湯のみで、常に浴槽から湯があふれ出ており、浴室の床には温泉成分の析出物が堆積し、千枚田のような独特の模様が形成されていました。

旅館部と湯治部があり、日帰り入浴も可能でした。2009年からはライダーハウスも併設され、旅人たちの交流拠点としても機能していました。

近年、大館市が運営する温泉宿泊施設「大館矢立ハイツ」が完成し、後に道の駅やたて峠として道の駅の施設となりました。この施設は「矢立峠温泉」と呼ばれています。

アクセス

車

東北自動車道 碇ヶ関ICより国道7号を大館方面に約15分。
秋田自動車道 大館北ICより国道7号を弘前方面に約15分。

鉄道

JR東日本大館駅から路線バス（秋北バス）矢立ハイツ行きで、矢立温泉前停留所下車。

周辺情報

矢立温泉周辺には、以下の観光スポットや温泉施設があります。

矢立峠
道の駅やたて峠
日景温泉
相乗温泉
秋元温泉
古遠部温泉

外部リンク

矢立温泉赤湯
矢立温泉赤湯（大館市産業データベース）
アクアバード矢立温泉 - 全自動さじなげ委員会

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