矢野鉉吉

矢野鉉吉：明治・昭和を駆け抜けた政治家

矢野鉉吉（やの げんきち）は、1867年2月3日（慶應3年1月10日）に生まれ、1955年（昭和30年）4月14日に没した、日本の政治家です。彼は衆議院議員を二期務めたほか、実業家としても活動しました。以下に、彼の生涯と業績について詳しく解説します。

生い立ちと学歴

矢野鉉吉は群馬県出身です。1893年には群馬県立中学校（現在の群馬県立前橋高等学校）を卒業しました。その後、アメリカへ留学し、帰国後は実業界で活躍しました。

実業家としての活動

帰国後、矢野は東京機器標本株式会社の取締役、多摩川水力電気株式会社の監査役を歴任しました。これらの役職を通じて、彼は実業家としての手腕を発揮しました。

政治家としての活動

矢野は政治の世界にも進出し、下谷区議会議員、同議長、東京府議会議員、同議長、東京市会議員を歴任しました。これらの地方政治での経験が、後の国政への進出につながりました。

衆議院議員

1920年の第14回衆議院議員総選挙では、立憲政友会公認で東京8区から立候補しましたが、惜しくも落選しました。しかし、1924年の第15回衆議院議員総選挙で初当選を果たし、衆議院議員となりました。さらに、1928年の第16回衆議院議員総選挙では東京2区から立候補して再選し、合計二期、衆議院議員を務めました。1930年の第17回衆議院議員総選挙には出馬せず、政界を引退しました。

その後

衆議院議員を引退後も、矢野は社会で活動し、1955年に生涯を閉じました。彼の生涯は、明治から昭和にかけての日本の激動期における政治と経済の発展に貢献したと言えるでしょう。

まとめ

矢野鉉吉は、地方政治から国政まで幅広い分野で活躍した政治家であり、実業家としても手腕を発揮した人物です。彼の足跡は、現代の政治と経済を理解する上で重要な示唆を与えてくれます。

参考文献

日本国政調査会編『衆議院名鑑 第1回・1890年～第34回・1976年総選挙』国政出版室、1977年。
衆議院・参議院『議会制度百年史 - 衆議院議員名鑑』大蔵省印刷局、1990年。

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