第15回衆議院議員総選挙

第15回衆議院議員総選挙の概要

第15回衆議院議員総選挙は、1924年5月10日に日本で行われた帝国議会（衆議院）の選挙です。この選挙は、虎ノ門事件を受けて山本権兵衛内閣が辞任し、その後清浦奎吾が新たな内閣を構成したことが背景にあります。清浦内閣は、外務大臣と陸海軍大臣を除いた全閣僚が貴族院議員で占められており、特に清浦がかつて所属していた研究会メンバーが多かったため、「貴族院内閣」や「特権内閣」と呼ばれることになりました。このような内閣の構成は、政党や市民の意見から隔離された政治を象徴しており、護憲運動の高まりを引き起こしました。

護憲運動と三派の結成

政党間では、立憲政友会、憲政会、革新倶楽部の三党が協力し、「護憲三派」を形成しました。この動きは、三浦梧楼の仲介により進められ、1月18日に三党首が会合を開きました。ここでの合意は、政党内閣の確立を目指し、特権勢力の影響を排除し、清浦内閣の退陣を促すものでした。しかし、立憲政友会の有力者である床次竹二郎らが政権の獲得を優先し、脱党して政友本党を結成しました。これにより、政友本党は清浦内閣の与党となりました。

清浦内閣は、議会外での護憲三派の活動を理由に、1924年1月31日に衆議院を解散しました。この解散は「懲罰解散」として多くの国民から非難を浴び、また当初予定されていた選挙日から100日後の5月10日に実施されることになりました。選挙の公示日は2月8日であり、選挙管理内閣としての立場も考慮されましたが、内閣の政権維持の意欲が見えたことが問題視されました。

選挙結果と政治の変化

1924年の総選挙では、護憲三派が281名を当選させ、絶対多数を獲得しました。一方、清浦内閣の支持を受けていた政友本党は、選挙前の149議席から33議席減の116議席となり、この結果、清浦内閣は退陣する運命となりました。この選挙の後、憲政会の加藤高明が新たな内閣を組織する大命を受けました。

選挙のデータ

• - 整理された選挙データは以下の通りです：

- 選挙時内閣: 清浦内閣
- 新内閣: 加藤高明内閣
- 解散日: 1924年1月31日
- 公示日: 1924年2月8日
- 投票日: 1924年5月10日
- 改選数: 464名
- 選挙制度: 小選挙区制（部分的に複数選挙区制）
- 有権者数: 3,288,405名
- 投票率: 91.18%（前回比4.46%）

護憲三派は合計277議席を獲得し、憲政会は146議席、立憲政友会は101議席、革新倶楽部は30議席を得ました。政友本党は112議席まで減少し、実業同志会と中立は相応の議席を持つ結果となりました。

この選挙ではローマ字での投票も認められ、政治的な改革の兆しを見せました。総じて、第15回衆議院議員総選挙は、日本の政治における重要な転換点となったと評価されています。

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