石上英一

石上英一

石上英一（いしがみ えいいち、1946年10月 - ）は、日本古代史学者であり、東京大学名誉教授として知られています。日本古代史研究における第一人者として、数多くの研究成果を発表し、後進の育成にも尽力されました。

略歴

埼玉県に生まれた石上氏は、1965年に東京教育大学附属高等学校（現・筑波大学附属高等学校）を卒業後、1970年に東京大学文学部国史学科を卒業しました。その後、同大学院博士課程に進み、1974年に中退。1975年からは史料編纂所助手として研究活動を開始し、1985年に助教授、1992年に教授へと昇進しました。1999年から2001年、そして2003年から2005年の二度にわたり、史料編纂所の所長を務められました。2008年からは情報学環教授を兼任し、2010年に東京大学を定年退職、名誉教授となりました。

石上氏の研究業績は高く評価されており、1998年には「日本古代史科学」で東大文学博士号を取得。また、『古代荘園史料の基礎的研究』で角川源義賞を受賞しています。2008年からは人間文化研究機構非常勤理事、朝日新聞書評委員を務め、2010年には人間文化研究機構非常勤理事に再任されました。

著書

石上氏は、数多くの著書や論文を発表しており、その研究成果は日本古代史研究に大きな影響を与えています。主な著書としては、以下のようなものがあります。

『律令国家と社会構造』名著刊行会 1996
『日本古代史料学』東京大学出版会 1997
『古代荘園史料の基礎的研究』塙書房 1997

また、共編著も多数あり、共同研究を通じて、日本古代史研究の発展に貢献しています。

『古代の日本 第10巻 古代資料研究の方法』木下正史共編 角川書店 1993
『古代文書論 正倉院文書と木簡・漆紙文書』加藤友康、山口英男共編 東京大学出版会 1999
『岩波日本史辞典』永原慶二監修　工楽善通、高埜利彦、五味文彦、加藤哲郎、西成田豊、藤井譲治、由井正臣、和田晴吾共編 岩波書店 1999
『歴史と素材 日本の時代史』吉川弘文館 2004
『正倉院文書論集』西洋子共編 青史出版 2005
『奄美諸島編年史料 古琉球期編上』編　吉川弘文館　2014
『奄美諸島編年史料 古琉球期編下』編　吉川弘文館　2018

石上氏の業績は、日本古代史研究における重要な礎となっており、その研究姿勢と学識は、後進の研究者たちに多大な影響を与え続けています。

外部リンク

石上英一 - researchmap

関連項目

筑波大学附属中学校・高等学校の人物一覧

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