加藤友康

加藤友康

加藤友康（かとう ともやす、1948年 - ）は、日本の歴史学者であり、東京大学史料編纂所名誉教授、元明治大学大学院文学研究科特任教授です。専門は日本史、特に日本古代史を研究しています。

来歴

東京都出身。東京大学大学院人文科学研究科国史学博士課程を中退後、1978年に東京大学史料編纂所の助手となります。その後、1988年に助教授、1995年に教授へと昇進し、2005年から2007年まで史料編纂所の所長を務めました。2013年に東京大学を定年退任し、名誉教授となられ、明治大学の特任教授に就任しました。

加藤先生は、日本古代史研究において、史料の丹念な読解と実証的な分析に基づいた研究を推進してきました。特に、正倉院文書や木簡などの古代文書の研究に力を注ぎ、古代の政治、経済、社会構造の解明に大きく貢献しました。また、文献史料だけでなく、考古資料や絵画史料なども積極的に活用し、多角的な視点から古代史像を再構築する研究を行っています。

業績

加藤先生は、数多くの著書や論文を発表しており、日本の歴史学界に多大な影響を与えています。

著書・編著

主な著書・編著としては、以下のようなものがあります。

『日本の時代史 6 摂関政治と王朝文化』（吉川弘文館、2002年）
『歴史学事典』全15巻・別巻 (総索引)（弘文堂、1994-2009年） - 尾形勇, 樺山紘一, 川北稔, 岸本美緒, 黒田日出男, 佐藤次高, 南塚信吾, 山本博文と共編
『古代文書論 正倉院文書と木簡・漆紙文書』（東京大学出版会、1999年） - 石上英一、山口英男と共編
『日本史文献解題辞典』（吉川弘文館、2000年） - 由井正臣と共編
『日本史総合年表』（吉川弘文館、2001年、第2版　2005年、第3版　2019年） - 瀬野精一郎, 鳥海靖, 丸山雍成と共編
『日本史文献事典』（弘文堂、2003年） - 黒田日出男、加藤陽子、保谷徹と共編
『歴史学事典 14 ものとわざ』（弘文館、2006年） - 中村士、藤本幸夫、田村憲美と共編
『年中行事大辞典』（吉川弘文館、2009年） - 高埜利彦, 長沢利明, 山田邦明と共編
『古代山国の交通と社会』（八木書店古書出版部、2013年） - 鈴木靖民, 吉村武彦と共編
『『小右記』と王朝時代』（吉川弘文館、2023年） - 倉本一宏, 小倉慈司と共編

これらの著作は、日本古代史研究の基礎となる史料の紹介や解釈、最新の研究成果の発表など、多岐にわたる内容を含んでいます。特に、『日本史文献解題辞典』や『日本史文献事典』は、歴史研究者にとって必携の文献であり、研究の効率化に大きく貢献しています。

加藤先生の研究は、日本古代史研究の発展に大きく貢献しており、その業績は高く評価されています。また、後進の育成にも熱心であり、多くの歴史研究者を輩出しています。

外部リンク

* 明治大学

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