石倉駅

石倉駅（いしくらえき）は、北海道茅部郡森町石倉町に位置する北海道旅客鉄道（JR北海道）函館本線の駅です。駅番号はH58、電報略号はイシ、事務管理コードは▲140118と定められています。

この駅の歴史は、1903年（明治36年）11月3日に北海道鉄道の森駅 - 熱郛駅間が開通した際に、その一般駅として開業したことから始まります。当初は貨物や荷物も扱う機能を有していました。1907年（明治40年）7月1日に北海道鉄道の国有化に伴い官設鉄道（後の国鉄）の駅となり、1909年（明治42年）10月12日には線路名称制定により函館本線に組み入れられました。

路線の改良も進められ、戦時中の1945年（昭和20年）7月20日には当駅と野田追駅（現：野田生駅）間に新線が建設され、上り線のみが新線経由となり暫定的な複線化が実現しました。戦後、1958年（昭和33年）12月10日には当駅 - 落部駅間の下り線も新線に移設され、この区間の複線化が完成。さらに、1973年（昭和48年）12月11日には石谷駅 - 当駅間も複線化されています。

機能面では、1960年（昭和35年）8月1日に貨物扱いが、1984年（昭和59年）2月1日には荷物扱いがそれぞれ廃止されました。1986年（昭和61年）11月1日には無人駅となり、翌1987年（昭和62年）4月1日の国鉄分割民営化によりJR北海道に承継されています。無人化後の1988年（昭和63年）11月には駅舎が改築され、2007年（平成19年）10月1日には駅ナンバリング「H58」が導入されました。また、1966年（昭和41年）10月28日には、並行する国道から転落したトラックと特急列車が衝突し、負傷者が出た事故も発生しています。

駅名の由来は所在地名「石倉」からとされていますが、その起源は諸説あり明確ではありません。1939年版の『駅名の起源』では「近く一帯に石地が多い為」、地名研究家の本多貢氏は箱館戦争時の人物石倉三左衛門に由来するとする説などを挙げています。

駅構造は地上駅で、単式ホーム2面2線を有します。かつては中央に線路を備える2面3線でしたが、中線が撤去され現在の構造となりました。駅舎はなく、ホーム上に比較的大きな待合所が設けられています。森駅管理下の無人駅で、ホーム間の移動は構内踏切を利用して行います。のりばには特に番号は付与されていません。

駅の利用状況に関する統計データは存在しますが、本情報には具体的な数値の記載はありませんでした。

駅周辺には、交通量の多い国道5号が通っており、近隣には茂無部簡易郵便局や、かつて存在した八雲町立栄浜小学校跡地などが見られます。また、近隣を通る函館バスの「石倉」停留所も近くに設けられています。

函館本線における隣駅は、南側が落部駅 (H57)、北側が森駅 (H62) です。かつては森駅方面に桂川駅 (H61) と本石倉駅 (H59) が存在しましたが、これらは廃駅となっています。石谷信号場が当駅と廃止された本石倉駅の間に位置しています。

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