石坂豊一

石坂 豊一について

石坂豊一（石坂豊一、いしさか とよかず、1874年5月3日 - 1970年5月5日）は、日本の政治界において重要な役割を果たした政治家です。富山市長を務め、衆議院議員を5期、参議院議員を2期にわたり勤め上げました。

生い立ち

豊一は1874年、富山県新川郡大崎野村（現在の滑川市大崎野）に10人兄弟の末っ子として誕生しました。家庭の経済状況から中学校への進学は容易ではありませんでしたが、姉の支援を受けて1892年に富山県尋常中学校（現・富山県立富山高等学校）を卒業しました。卒業生には後に著名な学者となる山田孝雄もいました。

税関監吏補試験に成功し、神戸税関での勤務を経て京都の同志社大学で学ぶものの、1897年に中退し故郷に戻ります。その後、郡書記や富山県属、婦負郡長として地元の行政に関与しました。また、上司の永井金次郎が樺太庁長官に就任した際には招聘され、樺太庁で主事兼地方課長を務めることになります。

政治活動の始まり

豊一の政治家としてのキャリアは1924年に幕を開けました。この年、彼は第15回[[衆議院議員総選挙]]に富山1区から立候補し、見事当選を果たしました。その後、5期にわたり衆議院議員としての職務を全うします。立憲政友会の総務や、斎藤内閣の文部参与官としても活躍しましたが、1942年の翼賛選挙では推薦を受けられず落選となってしまいます。

富山市長としての役割

衆議院議員を失った後の1944年には富山市長に就任し、地域の復興に尽力しました。特に、富山空襲の影響からの復興に、多大な貢献を果たしました。戦後は政治の舞台に戻り、1947年には第1回参議院議員通常選挙で自由党公認の候補者として立候補し、見事当選しました。豊一はその後、2期にわたって参議院議員を務め、1959年に引退しました。

栄典と家族

1964年には春の叙勲で勲一等瑞宝章を受章し、これまでの功績が評価されました。1970年5月5日、96歳で生涯を閉じました。死去の日には、正五位から従三位に叙され、銀杯一組も授与されました。

彼の家族もまた、政治と法律の分野で名を馳せています。息子は最高裁判事を務めた石坂修一であり、孫には工業技術院長の石坂誠一やインテック社長の金岡幸二がいます。豊一の家系は、政治家としての志を受け継ぎ、今もなお社会に影響を与えています。

参考文献

• - 『議会制度百年史 - 衆議院議員名鑑』（衆議院、1990年）

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