石川日出志

石川日出志

石川日出志（いしかわ ひでし）氏は、1954年11月27日生まれの日本の考古学者で、明治大学の教授を務めています。新潟県出身であり、1978年に明治大学文学部史学地理学科考古学専攻を卒業、1983年には同大学院文学研究科博士課程を中退しています。

研究と業績

石川氏は、弥生時代の考古学研究を専門とし、特に福岡県志賀島から出土した金印に関する研究で広く知られています。この金印については、近年、贋作説も浮上していますが、石川氏はこれに異を唱え、金印は「真印」であるという立場を強く主張しています。数多くの論文を発表し、金印の真贋問題に学術的な視点から積極的に取り組んでいます。

経歴

明治大学では、文学部助手としてキャリアをスタートさせ、1987年に専任講師、1991年に助教授を経て、1997年に教授に就任しました。教育者としても、多くの学生を育成し、日本の考古学研究の発展に貢献しています。

主な著書

石川氏は、多数の著書も執筆しており、弥生時代に関する研究成果を広く社会に発信しています。主な著書には以下のものがあります。

『「弥生時代」の発見・弥生町遺跡』（新泉社、2008年） - シリーズ「遺跡を学ぶ」の一冊。
『シリーズ日本古代史 1 農耕社会の成立』（岩波新書、2010年） - 日本古代史における農耕社会の成立を論じた著作。

共編著

また、以下の共編著にも携わっています。

『弥生人とまつり』（六興出版、1990年） - 考古学ゼミナールの一環として編纂。
『新視点日本の歴史 第1巻(原始編)旧石器→縄文・弥生時代』（新人物往来社、1993年） - 鈴木公雄氏との共編。
『考古資料大観 第1巻 弥生・古墳時代 土器 1』（小学館、2003年） - 武末純一氏と責任編集。
『展望日本歴史 3 原始社会』（東京堂出版、2004年） - 小杉康氏との共編。
『信濃大室積石塚古墳群の研究 3 (大室谷支群・ムジナゴーロ単位支群第168号墳の調査)』（六一書房、2008年） - 小林三郎、大塚初重、佐々木憲一、草野潤平氏との共編。
『交響する古代 東アジアの中の日本』（東京堂出版、2011年） - 日向一雅、吉村武彦氏との共編。
* 『南関東の弥生文化-東アジアとの交流と農耕化』（吉川弘文館、2022年） - 長友朋子、深澤芳樹氏との共編。

まとめ

石川日出志氏は、日本の考古学研究において、特に弥生時代の研究で重要な役割を果たしており、金印の真贋問題に関する積極的な研究は、学術界に大きな影響を与えています。教育者としても、多くの研究者を育て、日本の考古学研究の発展に大きく貢献しています。

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