石川県道60号金沢田鶴浜線

石川県道60号金沢田鶴浜線とは

石川県道60号金沢田鶴浜線は、石川県の県庁所在地である金沢市と、能登地方の中核都市である七尾市を結ぶ主要地方道です。この路線は、金沢と能登地域を結ぶ重要な幹線道路としての役割を担っており、特に金沢市粟崎から終点までは「のと里山海道」の一部を形成しています。

路線の起点は金沢市武蔵町にある武蔵交差点で、国道157号、国道159号など複数の主要国道が交わる地点です。ここから北西に進み、金沢駅西地区を経由して内灘町へ向かいます。終点は七尾市大津町の徳田大津インターチェンジで、のと里山海道が能越自動車道と接続する要衝となっています。

特徴的な区間

金沢駅西口の広岡交差点から金沢港交差点にかけての区間は、県内でも珍しい片側3車線、合計6車線という広大な幅員（約50メートル）を持っています。このため、「50メートル道路」あるいは「駅西けやき大通り」といった通称で広く知られており、周辺には多くの企業や商業施設、県庁などの行政機関が集まっています。

内灘町からは、多くのドライバーにとって「のと里山海道」として認識されている区間に入ります。かつては能登有料道路として運営されていましたが、2013年3月31日に無料開放されました。この区間は羽咋市までは能登半島の海岸線に沿って進み、高松サービスエリア（道の駅高松）や志雄パーキングエリアといった休憩施設が整備されています。羽咋市から終点の七尾市にかけては、能登半島の中央部に位置する丘陵地帯を通過します。のと里山海道は、現在では能越自動車道の一部としても機能しており、能登地方へのアクセスを劇的に改善しています。

歴史的変遷

現在の石川県道60号金沢田鶴浜線は、かつては「県道290号金沢羽咋線」と「県道233号羽咋田鶴浜線」という二つの一般県道でした。

金沢羽咋線は1970年に認定され、その一部区間は能登有料道路として建設が進められました。1973年から1974年にかけて有料道路区間が開通し、金沢と能登間のアクセスが向上しました。当初の金沢市内のルートは現在とは異なり、50メートル道路はまだ存在しませんでした。

羽咋田鶴浜線は1975年に認定され、1982年に柳田インターチェンジから徳田大津インターチェンジまでの有料道路区間が開通したことで、能登有料道路は全線開通を迎えました。金沢市内の50メートル道路は1985年頃に国道8号との交差点まで開通し、現行ルートの一部となりました。

1993年、これらの二つの県道が金沢田鶴浜線として主要地方道に指定され、翌1994年に改めて「石川県道60号金沢田鶴浜線」として認定されました。旧県道は廃止されるか、経路が変更されました。

その後も、能越自動車道との接続やインターチェンジの改良、無料化といった変化を経て、現在の姿に至っています。

通過地と沿線

この路線が通過する自治体は、金沢市、河北郡内灘町、かほく市、羽咋郡宝達志水町、羽咋市、羽咋郡志賀町、そして終点である七尾市です。路線の沿線には、近江町市場や金沢駅といった金沢市の主要施設から、石川県庁舎、金沢港、コンフォモール内灘といった大規模施設が点在しています。

交差する主な道路としては、金沢市の起点で国道157号や国道159号、市内で国道8号や金沢外環状道路（海側幹線）と交差します。のと里山海道区間に入ると、月浦白尾インターチェンジ連絡道路や様々な県道と接続し、終点の徳田大津インターチェンジでは能越自動車道や石川県道1号などと連絡します。

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