石津神社

石津神社

石津神社は、大阪府堺市堺区石津町に位置する神社で、和泉国の式内社として知られています。地元では「石津大社」とも呼ばれ、特に「日本最古の戎宮」としての歴史と信仰が深く根付いています。

歴史

神社の社伝によると、八重事代主神が五色の石を携えてこの地に降臨したことが、石津という地名の由来とされています。創建は孝昭天皇7年（紀元前468年）8月10日と伝えられ、勅願によって建てられた式内社、石津太神社に比定されています。

石津太神社に関しては、同市西区浜寺石津町中にも論社があり、元々はどちらかが本社、もう一方が御旅所や分社であったと考えられています。両社ともに八重事代主神（戎神）降臨の地とされ、「日本最古の戎宮」を名乗っています。

八重事代主神が持参したとされる石は、神社の境内に埋められており、天変地異が起こる際には地中から現れて浮き上がるとの伝説が残っています。また、蛭子命が漂着したとされる御旅所は、石津川の北岸、かつての海岸線に位置しています。

垂仁天皇の時代には、天穂日神の子孫である野見宿禰が神主を務めたと伝えられています。江戸時代には、徳川綱吉将軍から元禄10年（1697年）に朱印地を賜り、河内四郡と堺周辺が当社の氏子地域となりました。明治42年（1909年）の神社合祀の際には、神石村大字市の六所神社が合祀され、相殿神として祀られています。

祭神

石津神社の主な祭神は以下の通りです。

主祭神
八重事代主神（やえことしろぬしのかみ）
大己貴神（おおなむちのかみ）
天穂日神（あめのほひのかみ）

相殿神
誉田別神（ほんだわけのかみ）
伊邪那美神（いざなみのかみ）
白山比賣神（しらやまひめのかみ）
水分神（みくまりのかみ）
高野神（たかののかみ）
高龗神（たかおかみのかみ）

境内

境内には、以下の施設や文化財があります。

本殿
拝殿
猿田彦社：猿田彦神を祀る
社務所
神輿庫
天満宮：菅原道真を祀る
宿禰神社：野見宿禰と石津王命を祀る
楠社
クスノキ3本：堺市保存樹木
オガタマノキ：堺市保存樹木

参拝方法の特徴

戎神は一般的に耳が遠いとされているため、石津神社では本殿の横に木槌で叩いて願い事を唱えるための板が設置されています。これは、他の神社ではあまり見られない独特の参拝方法です。

アクセス

バス

南海バス：堺東駅前から鳳西町南行きに乗り、「石津神社前」で下車。

鉄道

阪堺線：石津停留場から徒歩約7分。
南海本線：石津川駅から徒歩約10分。

関連項目

石津太神社
ふとん太鼓
だんじり

外部リンク

石津神社公式サイト
* 堺地車

もう一度検索