石間秀機

石間秀機

石間秀機（いしま ひでき、1944年3月21日 - ）は、日本のロックギタリストであり、インド音楽の要素を取り入れた独自の音楽性を持つシタール奏者です。北海道札幌市出身。

経歴

高校卒業後、ギターを本格的に始め、札幌で「ジャローズ」を結成。その後、上京し、1966年にGSグループ「ジ・アウトロウズ」（後にザ・ビーバーズと改名）を結成。1967年にシングル「初恋の丘」でデビューするも、1969年に解散しました。

同年、内田裕也に誘われ、ロックバンド「フラワーズ」にリード・ギタリストとして参加。このバンドはメンバーチェンジを経て「フラワー・トラベリン・バンド」（FTB）となり、1970年にアルバム『anywhere』でデビュー。石間はボーカルのジョー山中と共に中心メンバーとして活躍し、アルバムのほぼ全曲を作曲しました。

1973年にフラワー・トラベリン・バンドが解散した後、ソロアルバム『ONE DAY』（石間ヒデキ名義）を制作、杉田二郎とのコラボレーションも行いました。

1974年には、チト河内、篠原信彦、後藤次利らとトランザムを結成し、アルバム『トランザム』などを制作しましたが、翌年脱退。以後はソロミュージシャンとして、ジョー山中などのアルバムに参加しました。

1980年、GS時代からの盟友である萩原健一と「ドンジュアンR&Rバンド」を結成し、精力的なライブ活動を展開する一方、『DONJUAN』(1980年)、『デランジェ』(1982年)などのアルバムを制作しました。

1983年には、神代辰巳監督の映画『もどり川』の音楽を担当。1985年には、沢田研二と「CO-CóLO」を結成し、1988年までに3枚のアルバムを制作、積極的にツアーを行いました。

1995年頃にインドに渡り、1998年にはインド・ビシュヌプール派最高峰のシタール奏者であるパンディット・モニラグ・ナグに師事。その後、シタールとギターを融合させたオリジナル楽器「シターラ」を開発し、シターラとシタールによる本格的な活動を開始しました。

2000年には、篠原信彦とユニット「Pythagoras Party」を結成し、屋敷豪太などを共演者に迎え、アルバム『MORE-ish』をリリース。

2002年には、深町純、堀越彰とユニット「NEO.JP」を結成しました。

2007年には、インストゥルメンタル・グループ「VIEW」を結成し、現在もライブ活動を中心に精力的な活動を展開しています。

2008年には、フラワー・トラベリン・バンドのオリジナルメンバーによる再始動を発表しました。

使用楽器

石間は1960年代からテレキャスターを愛用していますが、フラワー・トラベリン・バンド時代にはギブソンのレスポールも使用していました。2000年頃には、ネック部分にシタール、ボディ部分にギターを用いたオリジナル楽器「シターラ」を開発しました。これはシタールの奏法でギターサウンドを表現することを目的としたもので、通常のギターに比べてネックの幅が広く、ボディの大部分が空洞になっています。チューニングは3音半下げで、6弦からA-D-G-C-E-Aとなっています。

エピソード

バンドを組む前は洋楽のコピーを数多く演奏していましたが、ある時、コピーではオリジナルを超えることはできないと気づき、オリジナル楽曲の制作に力を入れるようになったそうです。フラワー・トラベリン・バンドの楽曲は、やりたいことを自然に表現した結果であると語っています。

頭脳警察のパンタとは40年来の親交があり、音楽性の違いはありつつも互いの実力を認め合っており、石間は1972年の頭脳警察のアルバム『頭脳警察3』に楽曲参加しています。

竹田和夫、高崎晃、ROLLY、スウェーデンのプログレッシブ・メタルバンド「オーペス」のリーダーであるミカエル・オーカーフェルトなど、多くのギタリストが、影響を受けたギタリストの一人として石間の名前を挙げています。

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