高崎晃

高崎晃：日本のヘヴィメタルを牽引するギタリスト

高崎晃（たかさき あきら）は、1961年2月22日生まれ、大阪市東住吉区出身の日本のミュージシャン、ギタリストです。LOUDNESSのギタリストとして、国内外で高い評価を受けています。愛称は「タッカン」として親しまれています。

レイジーでのアイドル時代

高崎は中学生の頃からギターに触れ、1973年には同級生とロックバンド「レイジー」を結成。1977年にデビューし、アイドル的な活動を行いました。しかし、本来の音楽性とは異なる路線に不満を感じつつも、プロの作曲家や編曲家の技術を学ぶ機会と捉え、真剣に取り組みました。この経験が、後の音楽活動に大きな影響を与えたと語っています。

LOUDNESS結成と世界進出

1981年、レイジー解散後、高崎は同じくレイジーのドラマーだった樋口宗孝と共にヘヴィメタルバンド「LOUDNESS」を結成。当初は高崎のソロプロジェクトとして始まりましたが、バンド形態へと移行し、LOUDNESSとして再デビューを果たしました。LOUDNESSは、メンバーチェンジを繰り返しながらも、高崎はデビュー以来、唯一脱退することなくバンドを支え続けています。

LOUDNESSは、1980年代初頭からアメリカやヨーロッパでのツアーを成功させ、日本のヘヴィメタルバンドとして初めて世界的な成功を収めました。高崎の高度な演奏技術、特にタッピング奏法は、当時のヘヴィメタル界で群を抜いており、多くのギタリストに影響を与えました。

ソロ活動と幅広い音楽性

2000年からは、個人プロジェクト「JI-ZO」を立ち上げ、自身の音楽性を追求。2001年には、テレビアニメ『ジーンシャフト』の音楽を担当し、劇伴の作曲やオープニング・エンディング曲の制作も行いました。高崎はギターだけでなく、ベースやドラムも高いレベルで演奏することができ、JI-ZOのレコーディングでは全てのパートを自身で担当しています。

ギターへのこだわりとエピソード

高崎は、数々のギターを所有するビンテージギターコレクターとしても知られています。レイジー時代からフライングVやストラトキャスターを愛用し、LOUDNESS時代にはESPのランダムスターをトレードマークとしていました。その後、キラーギターズと共同で自身のシグネチャーモデルを開発し、現在も愛用しています。

過去には、盗難されたギターがオークションに出品されるという騒動もありましたが、無事に解決しました。また、B'zのギタリストである松本孝弘と親交があり、自身のキラーギターを譲ったり、ギブソン製のギターを譲り受けたりといったエピソードも知られています。

高崎のギタープレイについて、USツアーに同行した森昌行は「彼くらい激しく弾きながら、リズムもメロディも感じさせるギタリストは少なかった」と評しています。イングヴェイ・マルムスティーンも、LOUDNESSのUSツアーを観に行った際、「プレイに関してはアタックが印象的だった」と語っています。

影響を受けたアーティスト

高崎が影響を受けたアーティストとしては、吉田拓郎、クリーム、フラワー・トラベリン・バンド、リッチー・ブラックモア、エドワード・ヴァン・ヘイレン、ゲイリー・ムーア、マイケル・シェンカー、ジミ・ヘンドリックス、マイルス・デイヴィスなどが挙げられます。これらのアーティストからの影響を受けつつ、独自の音楽性を確立し、日本のヘヴィメタル界を牽引してきました。

高崎晃は、その卓越したギターテクニックと音楽への情熱で、これからも多くのファンを魅了し続けるでしょう。

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