磯矢伍郎

磯矢伍郎の生涯と業績

磯矢伍郎（いそや ごろう）は、1896年1月2日に三重県に生まれました。彼は、売薬業を営む磯矢馬佐右衛門の五男として家に生まれ育った。学び舎として、当初は三重第三中学校（現・三重県立上野高等学校）に通い、その後、大阪陸軍地方幼年学校や中央幼年学校に進学しました。1917年5月に陸軍士官学校を卒業後、歩兵少尉に任官し、歩兵第55連隊に配属されました。

その後、彼は1925年11月に陸軍大学校を卒業し、1926年8月には歩兵大尉に昇進、歩兵第48連隊の中隊長に就任しました。磯矢は参謀本部付勤務や、陸軍兵器学校の幹事、また、関東軍や朝鮮軍での参謀としてキャリアを重ね、1938年7月に歩兵大佐に昇進します。その後、第2軍の参謀として日中戦争に出征し、様々な重要な役割を果たしました。

1942年8月には陸軍少将に昇進し、1943年4月にはマライ軍政監に任命され、日本軍が占領した地域において軍政を担当しました。彼は同年8月に船舶参謀長に転任し、1945年2月には再び参謀本部第3部長や運輸通信長官としての役職を担いました。そして、同年4月には陸軍中将に昇進し、戦後の混乱の中、海運総監部参謀長を務めながら終戦を迎えました。1945年12月には予備役に編入されました。

しかし、戦後の彼の人生は波乱に満ちています。1947年11月28日には公職追放の仮指定を受け、翌年1948年7月には南方から捕虜を輸送していた際の虐待に関与した疑いで逮捕されました。彼はB級戦犯として裁判にかけられ、懲役刑を受けて1949年10月まで巣鴨プリズンに収監されました。

驚くべきは、出所した後も磯矢伍郎は亡くなった1949年11月15日に、同じく当時拘留されていた同期生である額田坦や稲田正純に宛てた葉書を送り、同期生たちの近況や有末機関に関連する話題を伝えていたことです。この葉書は、彼の人間性や独特の視点を示す貴重な証拠となっています。

磯矢伍郎の人生は、戦争と平和の間で揺れ動く日本の歴史を象徴する存在として、多くの人々に記憶されています。彼の軍人としての経歴や戦後の苦難を通して、我々は歴史の重みと人間の強さを再認識することができます。彼の活動は、今もなお多くの人々に語り継がれています。

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