神前駅 (和歌山県)

神前駅について

神前駅（こうざきえき）は、和歌山県和歌山市の郊外に位置する和歌山電鐵貴志川線の駅で、駅番号は04です。この駅は、周辺の田園風景と住宅地が混在する静かな場所にあります。

駅の歴史

神前駅の歴史は1916年（大正5年）にさかのぼります。この年の2月15日、山東軽便鉄道の大橋駅から山東駅（現在の伊太祈曽駅までの区間が開通した際に駅が開業されました。その後、1929年には社名が変更され、山東鉄道の駅となりました。さらに、1931年には和歌山鉄道に引き継がれ、1957年には和歌山電気軌道との合併を経て同社の駅となりました。1961年の南海電気鉄道との合併により、現在の貴志川線の駅となり、2006年には和歌山電鐵に移管されました。

駅の構造

神前駅の構造は単式ホーム1面1線を持つ地上駅で、駅舎は存在しません。そのため、駅の設備は最低限にとどまっており、ホームと上屋のみが設置されています。ホームと周囲との接続は、ホームの端にある階段を利用する形で行われます。

この駅は無人駅であり、自動券売機や自動改札機は設置されていないため、ICカード（スルッとKANSAIカードなど）は使用できません。貴志川線の各駅が南海電鉄時代に駅名標を何度も交換された影響で、駅名標の様式が異なる中、神前駅では毛筆体の駅名標が一時的に残っていましたが、和歌山電鉄への転換後には新しいものに更新されています。

利用状況

2024年（令和6年）の調査によると、神前駅の1日平均乗降人員は719人に達しています。この数字は近年の利用傾向を反映しており、駅の利用状況が一定程度安定していることを示しています。

駅周辺の環境

神前駅の周囲は、開けた田園地帯に位置していますが、北東側には和歌山市営岡崎団地があり、住宅も多く見受けられます。また、この駅の東側には福飯ヶ峯（標高102.2m）が存在し、貴志川線はその南側を迂回しながら駅から交通センター前駅まで進みます。貴志駅方面の列車では左側、和歌山方面の列車では右側の車窓から福飯ヶ峯を眺めることができます。駅から西に約2キロ進むと、紀勢本線の宮前駅に到達します。

かつては和歌山県道136号沿いに「神前」停留所があり、和歌山バスの95系統（亀川線）が経由していましたが、2012年に廃止され、現在は当停留所を経由する路線は存在しません。

その他の情報

神前駅には、トミーテックのキャラクターコンテンツ「鉄道むすめ」のキャラクター「神前みーこ」が存在します。このキャラクターは、駅名が由来となっています。

隣の駅は貴志川線の日前宮駅（駅番号03）や竈山駅（駅番号05）です。

神前駅は、その歴史的背景や地域住民に愛される存在として、今後も和歌山市の重要な交通拠点であり続けることでしょう。

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