神門古墳群

神門古墳群（ごうどこふんぐん）

概要

神門古墳群は、千葉県市原市惣社、養老川下流域の北岸に位置する市原台地の西縁部にあります。この古墳群には、前方後円墳3基、方墳3基、円墳1基が確認されており、古代のこの地域の権力者の墓域であったと考えられています。

各古墳の詳細

3号墳

1987年（昭和62年）に発掘調査が行われました。墳丘は全長47.5メートル（復原値53.5メートル）で、後円部径33.5メートル、前方部長20メートル、同幅15メートル、くびれ部幅7メートル、墳丘高5.2メートルを測ります。復原された周溝を含めた全長は63.5メートルです。出土品には、鉄剣1、鉄槍1、鉄鏃2、やりがんな1、管玉10、ガラス小玉103などが含まれます。

4号墳

1975年（昭和50年）に発掘調査が実施されました。墳丘全長は49メートルで、後円部長33メートル、同幅30メートル、前方部長13メートル、同幅13メートル、くびれ部幅8.5メートル、墳丘高4.3メートルです。復原された周溝の全長は55.2メートルです。出土品には、鉄剣1、鉄鏃41、管玉31、ガラス小玉394、鉄槍1、やりがんな1などが確認されています。

5号墳

1948年（昭和23年）と1983年（昭和58年）に発掘調査が行われました。墳丘全長は36.5メートル（復原値42.5メートル）で、後円部長31.5メートル、同幅32メートル、前方部長11メートル、同幅12メートル、墳丘高5.9メートルを測ります。復原された周溝の全長は49.5メートルです。前方部の発達が未熟な前方後円墳であり、出土品には、鉄剣1、鉄鏃2、ガラス玉6などが含まれます。この古墳は、千葉県指定史跡に指定されています。

古墳の年代と特徴

神門古墳群の3基の前方後円墳は、出現期段階の「纒向型」前方後円墳とされています。特に、周溝の形態の発達過程から、5号墳が最も古く、次いで4号墳、3号墳の順で比較的短い期間に造営されたと考えられています。造営年代については、3世紀中葉から後葉とする説が有力ですが、3世紀前半まで遡るという見解もあり、邪馬台国時代の古墳である可能性も指摘されています。

文化財指定

千葉県指定史跡:
神門5号墳 - 1989年（平成元年）3月10日指定

参考文献

大塚初重、小林三郎『続日本古墳大辞典』東京堂出版、2002年、184-185頁。ISBN 4490105991。

外部リンク

神門古墳群 - 市原市埋蔵文化財調査センター 遺跡ファイル
* 神門5号墳 - 千葉県

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