福山プリンセスカップ

福山プリンセスカップ：地方競馬を彩る牝馬たちの競演

広島県福山市の福山競馬場で開催されていた地方競馬の重賞競走、「福山プリンセスカップ」をご存知でしょうか？ ダート1800メートルの距離で行われ、サラブレッド系の4歳以上の牝馬、そして中国地区所属馬を対象とした競走でした。

誕生の経緯と若草賞との繋がり

以前、このレースと同時期には「クイーンカップ」というアングロアラブ系の3歳牝馬限定の重賞競走がありました。しかし、2009年に競走条件が変更され、サラブレッドの4歳以上の牝馬を対象とする「福山プリンセスカップ」が創設されました。

当初から、福山ダービー、鞆の浦賞、福山王冠からなる「福山三冠」への前哨戦としての役割も担っていましたが、多くの出走馬が地方競馬全国交流の重賞競走である「若草賞」を目標としていました。そのため、間接的に若草賞へのステップレースとしての役割も果たしていたのです。

2011年には、正式に若草賞トライアルレースとなり、1着馬に若草賞への優先出走権が与えられるようになりました。この変更により、福山プリンセスカップはさらに注目を集めるレースへと進化していったのです。

競走の概要

負担重量は別定重量で、賞金総額は81万円。内訳は、1着60万円、2着12万円、3着6万円、4着3万円と設定されていました。

若草賞制覇への道程

福山プリンセスカップは、若草賞への登竜門としての役割を担っていましたが、創設以来、優勝馬から若草賞優勝馬は誕生しませんでした。2009年の優勝馬であるマルサンジョイが3着に入賞したことが最高成績であり、福山所属馬が若草賞を制覇したこともありませんでした。これは、他地区所属馬の実力の高さを示す結果と言えるでしょう。

まとめ

福山プリンセスカップは、地方競馬における重要なレースの一つでした。若草賞への優先出走権という大きなインセンティブが加わり、中国地区のサラブレッド牝馬にとって、大きな目標となるレースだったと言えるでしょう。その歴史と、若草賞との関わりを知ることで、地方競馬の奥深さ、そして競走馬たちのたゆまぬ努力を感じることができるでしょう。 短い期間ではありましたが、数々のドラマが生まれたこのレースは、地方競馬史にその名を刻んでいます。

参考文献

* おうまのアイコン wire-to-wire：福山プリンセスカップ（福山）歴代勝ち馬

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