福江港

福江港（ふくえこう）

福江港は、長崎県五島市に位置する重要な港湾であり、長崎県がその管理を行っています。五島列島の下五島地域、すなわち五島市の海の表玄関として、人や物の往来を支える重要な拠点です。国道384号の終点であり、ここから海上区間を経て奈良尾港へと繋がります。

概要

福江港は、五島市の中心部に位置し、旧福江市街地の海岸に面しています。その歴史は古く、旧福江藩の城下町時代から港として利用され、福江川河口周辺には船溜まりが設けられていました。幕末には石田城が港域に面して築城され、港の重要性を示しています。1932年（昭和7年）から近代港湾としての整備が始まり、現在に至るまで五島市の発展に貢献してきました。

福江港一帯は「みなとオアシス五島福江」として登録されており、福江港ターミナルビルがその代表的な施設として賑わいを創出しています。

施設

福江港には、以下のような施設があります。

福江港ターミナルビル：五島市の指定管理者によって管理され、旅客の待合や情報提供の拠点となっています。
海上保安庁第七管区海上保安本部福江海上保安署：五島列島周辺の海域の安全を守る重要な役割を担っています。
福江漁業協同組合：地元の漁業を支え、新鮮な魚介類を供給しています。
日本通運・五島汽船貨物センター：貨物の集積・輸送拠点として、物流を支えています。

航路

福江港からは、九州本島や五島列島の各地を結ぶ多様な航路が運航されています。

九州本島方面：博多港、長崎港との間にフェリーやジェットフォイルが就航しています。
五島列島内：奈留島、久賀島、椛島、赤島、黄島など、五島市に属する近隣離島への旅客船・フェリーが運航されています。

主な航路としては、以下のようなものがあります。

野母商船フェリー「太古」：博多港から宇久島、小値賀島、中通島、若松島、奈留島を経由して福江港へ。
五島旅客船「フェリーオーシャン」：福江港と奈留港、若松港を結びます。
五島旅客船「ニューたいよう」：福江港から奈留港、土井浦港、郷の首港を経由して若松港へ。
九州商船フェリー「フェリー長崎」・「万葉」：長崎港と福江港を結びます（奈良尾港、奈留港寄港便あり）。
九州商船ジェットフォイル「ぺがさす」・「ぺがさす2」：長崎港と福江港を結びます（奈良尾港寄港便あり）。
五島産業汽船「ありかわ8号」：佐世保港から福江港へ。
木口汽船「フェリーひさか」・「シーガル」：福江港と久賀島を結びます。
木口汽船「ソレイユ」：福江港と椛島を結びます。
黄島海運「おうしま」：福江港から赤島、黄島へ。

この他、五島汽船が長崎港との間に貨物航路を運航しています。

港勢 (2008年時点)

船舶乗船人員：624千人
総貨物量：1,447,593トン
内国貿易
移出：616,950トン
移入：830,643トン

沿革

1951年（昭和26年）9月22日：重要港湾に指定。
1952年（昭和27年）5月：長崎県が港湾管理者となる。
1970年（昭和45年）～1971年：フェリー着岸施設を整備。
1973年（昭和48年）：港湾計画を新規策定。
2005年（平成17年）3月：新ターミナルビル竣工。
2008年（平成20年）3月19日：みなとオアシスに認定。

周辺情報

福江港周辺には、以下の観光・文化施設があります。

五島市立図書館
五島観光歴史資料館
石田城跡
長崎県立五島高等学校
福江文化会館
長崎県警察五島警察署
五島自動車（五島バス）大波止ターミナル
カンパーナホテル
* 五島バスターミナルホテル

福江港は、五島列島の観光や生活を支える重要な拠点として、これからも発展を続けていくことでしょう。

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