程普

程普（てい ふ）について

程普（てい ふ）は、中国後漢末期に活躍した著名な武将であり、字は徳謀（とくぼう）で、幽州右北平郡土垠県の出身です。彼は呉の基盤を築いた重要な人物の一人として、『三国志』呉志にも伝が残されています。彼の子は程咨です。

経歴

程普はまず州郡の役人としてキャリアをスタートさせます。彼の威厳ある風貌や、人との円滑なコミュニケーション能力、さらには先見の明を持っていることから、彼は周囲から高く評価されていました。程普は孫堅の配下となり、黄巾党との戦いや董卓討伐に従事し、数々の戦場で勇猛果敢に戦い続けました。また、彼は野戦や城攻めに多く参加し、その結果、体には多くの傷を負うこととなりました。

孫堅が戦死した後、程普はその息子の孫策に仕官します。彼は寿春に赴き、袁術に仕える孫策に従軍し、廬江を攻撃しました。また、江東を渡った孫策が劉繇を攻める際にも、彼の軍に同行し、数々の勝利を収めました。その結果、程普は2千の兵士と50匹の馬を与えられ、功績を認められることとなります。

孫策が会稽を手に入れると、程普は呉郡都尉に任命され、銭唐に役所を設けてその職務に就きました。その後、彼は丹陽の都尉へと転任し、地域の反乱者を討伐する任務も担いました。特に、丹陽郡の宗部一揆の際には、程普は騎兵部隊と共に敵の包囲網を突破し、孫策を救出する活躍を見せました。

程普はその後も多くの戦いに参加し、黄祖討伐や劉勲攻略にも従軍しました。特に、赤壁の戦いでは周瑜と共に曹操軍を破り、その功績により裨将軍・江夏太守の地位を得ることができました。しかし、後に彼は病に倒れることとなり、最終的には盪寇将軍に任じられた後に、その生涯を終えました。

逸話

程普は孫家に仕える古参の武将であり、特に彼が最年長であったため、他の武将たちから「程公」と敬愛されていました。彼は気前よく他人に施しを行い、多くの士人と親しく交わったと言われています。周瑜とは関係が良くなかったものの、彼の資質を認めるようになったエピソードも残されています。

赤壁大戦前夜、程普が予言した赤烏の出現は、戦勝を象徴するものとされ、曹操に対して周瑜が大勝を収めるきっかけとなりました。

三国志演義における程普

小説『三国志演義』では、程普は勇猛な武将として描かれ、孫堅の部下として数々の戦いで活躍します。彼は「鉄脊蛇矛」という独特な武器を愛用し、黄蓋や韓当と共に華雄と戦いました。その後も数々の戦闘で重要な役割を果たし、赤壁の戦いでも周瑜の側で活躍しました。

程普の人生は、その指揮力や策略、忠誠心に満ちており、彼の存在は後世に語り継がれる伝説となっています。彼の功績は呉の歴史だけでなく、三国志全体においても重要な位置を占めています。

もう一度検索