稲城駅

稲城駅（KO38）

稲城駅は、東京都稲城市東長沼に位置する京王電鉄相模原線の駅です。駅番号はKO38で、京王相模原管区に所属しています。

歴史

多摩ニュータウンの主要な公共交通機関として京王相模原線が建設された際、ニュータウン東側の玄関口として開設されました。路線のルートが地形の関係で鶴川街道に沿い、ニュータウン開発区域から外れたため、駅もニュータウン指定区域にはありません。

駅開設時には、稲城市域のニュータウン開発が途上であり、利用者は既存地区の住民が中心でした。その後、1988年に「ファインヒルいなぎ」として知られる向陽台地区でニュータウンの街開きが始まり、人口が急増し、駅の利用も促進されました。向陽台は駅から約1km離れた丘陵地にあるため、バス連絡が主要な交通手段となっています。

年表

1974年（昭和49年）10月18日：開設。通勤快速停車駅となる。
1992年（平成4年）5月28日：快速停車駅となる。
2006年（平成18年）7月7日：駅舎バリアフリー化、駅商業ビル「京王リトナード稲城」完成。
2015年（平成27年）4月1日：副駅名「駒沢女子大学 最寄駅」設定。
2019年（令和元年）10月2日：列車接近メロディを東京ヴェルディ関連の楽曲に変更。

駅構造

丘陵地を切通しにした地形に位置する地上駅で、相対式ホーム2面2線を有します。半径600mの曲線区間にあり、橋上駅舎を備えています。線路を挟んで南北の地面の高さが大きく異なり、南口側は駅舎レベルが駅前広場と同じ高さですが、北口側は階下に地面があるため、以前は両出口間の移動に階段が必要でした。

2006年7月7日には、北口と同じ高さに京王ストアや啓文堂書店などが入る駅ビル「京王リトナード稲城」の出入口が完成し、駅舎とホームを結ぶエスカレーターとエレベーターが設置されるなど、バリアフリー化が進められました。

2019年10月2日からは、列車接近メロディが変更され、1番線（下り）は東京ヴェルディのクラブソング「With You」、2番線（上り）はテーマ曲「Victory」が使用されています。

のりば

ホーム全体がカーブしているため、乗降時には電車とホームの間に広い隙間ができる箇所があります。

利用状況

2023年度の1日平均乗降人員は19,086人です。稲城市による急行停車運動が行われていますが、若葉台駅の方が利用者数、増加率ともに上回っています。

駅周辺

多摩ニュータウン「ファインヒルいなぎ」向陽台地区の最寄駅ですが、駅自体はニュータウン区域外にあります。駅開設当初は、ニュータウン居住区への入居がまだ進んでいなかったため、既存住宅地域からの利用が中心でした。その後、駒沢学園の移転などにより、駅周辺の開発が進みました。稲城市役所などへのアクセス駅として機能していますが、JTB時刻表では稲城長沼駅が稲城市の中心駅とされています。

駅周辺の多摩ニュータウン開発はほぼ完了していますが、京王よみうりランド駅寄りの線路南側の丘陵地一帯が「スカイテラス南山」として大規模に開発されています。

主要施設

京王リトナード稲城
稲城駅前郵便局
稲城市役所
稲城市中央文化センター
稲城市福祉センター
稲城市保健センター
みずほ銀行 稲城中央支店
稲城長沼駅（JR南武線）：北へ約1km
ヤオコー 稲城南山店

バス路線

南口ロータリーから京王バス、小田急バス、稲城市コミュニティバス「iバス」、羽田空港・成田空港行きのリムジンバスが発着します。

今後の計画

稲城市長（当時）の石川良一は、京王線稲城駅への急行停車と増便、スムーズな乗り換えの実現を強く要請しました。

西隣の若葉台駅との距離は3.3kmで、京王電鉄で駅間距離が最も長い区間です。この駅間付近には新興住宅地や駒沢学園女子中学校・高等学校が移転してきたため、利便性を考慮して坂浜新駅（仮称）を設置する構想があります。

隣の駅

京王電鉄
相模原線

特急・急行：通過

区間急行・快速・各駅停車：京王よみうりランド駅 (KO37) - 稲城駅 (KO38) - 若葉台駅 (KO39)

もう一度検索