突込絞

突込絞（つっこみじめ）

突込絞は、柔道の絞技12本の一つであり、講道館や国際柔道連盟 (IJF) で正式に認められている技です。IJF略号はTKJ。神道六合流では襟絞（えりしめ）とも呼ばれます。

概要

突込絞は、柔道の絞め技の中でも比較的簡単に仕掛けることができる技の一つです。基本的な形としては、右手で相手の左前襟、左手で相手の右前襟を握り、片方の襟で相手の頸部を刈るようにして絞めます。この技は、仰向けの相手に対してマウントポジションやニーオンザベリーから極め技として使用したり、相手が両脚を閉じたクローズドガードの中のインサイドガードポジションから、相手の両脚を開かせるために利用されたり、立ち姿勢での組手争いの中でも使用されます。

「襟絞」という別名がありますが、これは両手絞の別名としても用いられます。

変化

映画『柔道の真髄 三船十段』では、立ち姿勢から相手の両襟を持ってぶら下がるようにしゃがみ、上四方固のように崩上四方固の下から両脚を振り上げて相手の頭部を挟み固定しながらの突込絞が紹介されています。しかし、国際ルール2018年版では、この絞め技のように直接両脚で頭部の固定を補うことは指導の対象となる反則行為とされています。なお、2017年版にはこの規定はありませんでした。全日本柔道連盟が作成した『2018年～2020年国際柔道連盟試合審判規定』の日本語版にも、この記載は追加されていません。

ネクタイ絞

ネクタイ絞は、両手で両襟を持つ突込絞の一種です。片手で相手の喉付近で相手の両襟を軽く持ち、もう一方の手で相手の両襟を持って引っ張り絞めます。ネクタイチョークとは異なる技であり、映像資料『講道館柔道 固技 分類と名称』（講道館）で取り上げられています。別名として右片胸捕締（みぎかたむねどりじめ）とも呼ばれます。

左片胸捕締

左片胸捕締は、左手で相手の両横襟を持ち、右手で相手の左前襟を持つ突込絞です。ネクタイ絞と似た技ですが、持つ前襟が片方の襟である点が異なります。別名として片手絞（かたてじめ）とも呼ばれますが、講道館やIJFにおける片手絞とは異なる技です。

懸垂絞

懸垂絞は、片脚を使った絞め技です。右手で相手の左横襟、左手で相手の右横襟を両手絞のように持ち、左手は下に引き、右手は拳で相手の首に押し付けます。立ち姿勢から座り込み、左脚を振り上げて相手の左から後頭部を抑えて絞めます。

片閂からの突込絞

小室宏二は自著『柔道 固技教本』の中で、ガードポジションから相手の片腕を抱える片閂（かたかんぬき）から、逆手で襟を持ち、もう一方の手で相手の頚動脈を逆手で襟を持ち拳で絞める逆十字絞、片羽絞に似た技も突込絞であると述べています。片閂からの逆十字絞と組み方はほとんど同じで、こちらは襟を持った正拳部で相手の頸部を押すように絞めます。

出典

突込絞 / Tsukkomi-jime - YouTube KODOKANチャンネル
突込絞｜柔道チャンネル

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