童友社

株式会社童友社について



株式会社童友社は、1951年に内田一雄によって設立された日本の模型製造会社です。当初は紙製玩具の製造を行っていましたが、1962年にプラモデルの製造を開始し、1964年にはプラモデル専業メーカーへと転換しました。

歴史と変遷



1978年には、旧相原模型の金型を引き継ぎ、「日本の名城シリーズ」の販売を開始。1990年代には、旧日東科学製の旅客機シリーズや、山田模型の金型を活用した「ノスタルジックカーシリーズ」の販売も開始しました。2000年代初頭の食玩ブーム時には、塗装済みプラモデル「翼コレクションシリーズ」が大ヒットし、現在も新作が発表される人気シリーズとなっています。2019年には、人気アニメ『鎧伝サムライトルーパー』のプラモデルを限定販売するなど、幅広い層に支持されています。

製品ラインナップ



童友社の製品ラインナップは、プラモデル、ラジコン、ミニチュア完成品モデル、食玩など多岐にわたります。

  • - 名城・兜・みこしシリーズ： 童友社を代表する定番商品です。旧相原模型から譲り受けた金型を使用し、30年以上販売され続けているロングセラーモデルです。スケールは統一されておらず、一部の城は異なる縮尺でモデル化されています。甲冑・兜は1/4、名刀は1/3で統一されています。新製品の開発も行われており、2009年には直江兼続の兜が新規金型で商品化されました。
  • - ラジコン： 組み立て塗装済みのラジコン模型で、1/1|1_16スケールの戦車や建設機械などがラインナップされています。近年では、ドローンの販売も行っています。
  • - 翼コレクションシリーズ： 2003年から販売されている航空機の塗装済みプラモデルです。当初はマルサン商店の金型を使用していましたが、後に新規金型を投入。1/1|1_144スケールの現用機シリーズも展開しています。
  • - マイクロアーマーシリーズ： ドラゴンモデルズ製の1/1|1_144サイズの組み立て塗装済み戦車モデルで、ブラインドボックス形式で販売されています。
  • - ノスタルジックヒーローズ： 1960年代から1970年代のカーモデルで、一部製品が再発売されていますが、入手困難なモデルが多いです。
  • - 旅客機シリーズ： 旧日東科学教材製のプラモデルに、自社開発の製品を加えたシリーズです。2011年に一部製品の生産が再開されました。
  • - 1/72自衛隊機シリーズ： 中国ホビーボス社製のキットに自衛隊機用のデカールをセットしたもので、1/700世界の潜水艦シリーズも同様にホビーボス社からのOEMです。

貴重な金型の継承



童友社は、マイクロエース（旧アリイ）と並び、廃業・倒産したプラモデルメーカーの金型を多数保有しています。これらの金型を活用した復刻版モデルは、アンティーク玩具・模型の人気に後押しされ、再発売されることもあります。特に、マルサン商店製の「ノーチラス号」の再発売は大きな話題となりました。また、旧緑商会製のシービュー号やスティングレイ、ギララなどの再発売では、当時のボックスアートを再現するなど、「昭和」の雰囲気を楽しめる点も評価されています。

現存する廃業・倒産会社の金型



童友社が保有する主な金型には以下のものがあります。

  • - 相原模型（名城、兜、神輿など）
  • - 緑商会（キャラクターモデル系、SF戦車、1/76戦車、1/40装甲車、1/28戦闘機）
  • - マルサン商店（1/1|1_100エアモデル、艦船モデル）
  • - オオタキ（1/1|1_12-S800、1/24カーモデル、艦船モデル）
  • - 日東科学（1/24カーモデル、1/1|1_100旅客機、1/1|1_144ダグラム、妖怪、扇風機）
  • - 山田模型（Uボート、1/24カーモデル）
  • - エーダイ（1/8マクラーレン、JPSロータス）
  • - 日本ホビー、サンワ模型、オダカ

輸入・取り扱いメーカー



童友社は、海外メーカーの輸入代理店としても活動しており、以下のメーカーの製品を取り扱っています。


その他の情報




まとめ



童友社は、プラモデル黎明期から現在に至るまで、様々な模型ファンに愛され続けている老舗メーカーです。自社製品の開発だけでなく、廃業メーカーの金型を継承し、復刻版モデルを発売することで、模型文化の継承にも貢献しています。

外部リンク



童友社公式HP

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