竹本孫一

竹本 孫一について

竹本孫一（たけもと まごいち）は、1906年12月21日に山口県で生まれ、2002年5月30日にその生涯を閉じた日本の政治家で、元民社党衆議院議員です。彼の生涯は日本の戦前から戦後にかけての政治の変遷に深く関与しており、多彩な経歴を持っています。

学歴と初期の経歴

竹本は第五高等学校を卒業後、1931年に東京帝国大学法学部の政治学科を修了しました。卒業後は国際労働機関に嘱託として勤務し、その後、内閣調査局に入局します。ここで、奥村喜和男らと共に経済統制政策の立案に参加し、1939年には企画院の調査官に就任しました。彼は「新政治体制確立要綱（試案）」の作成など、当時の政治体制の政策策定にも関与しました。

その後大政翼賛会に転身し、情報局出版課長などを歴任。1943年12月には満州国国務院総務庁の参事官に任命されます。これらの経験を通じて、彼はその後の日本の政治に対する見識を深めました。

戦後の政治活動

戦後、竹本は逓信省の嘱託として働く一方で、片山内閣では首相秘書官に就任しました。しかし1947年には公職追放を受け、その後追放が解除された後は、海上保安大学校の事務局長兼副校長として職務を果たします。また、日本体育大学や東海大学でも教鞭を取るなど、多様な分野で活躍しました。

1955年には衆議院選挙に右派社会党の公認で静岡3区から立候補したものの落選。その後、日本社会党を経て民社党に所属しつつ、1963年の衆院選で4度目の挑戦にして初当選を果たしました。以降、衆議院議員として7期にわたり議席を守り続けました。

政治家としての役割

彼は1964年に民社党の党中央執行委員に就任し、1967年から1977年まで党政策審議会長を務めました。この間、政権ビジョン委員長を歴任するなど、党内でも重要な役割を果たしました。1983年12月の衆院選を前にし、政界を引退し党顧問に就任しました。その地盤は、後に安倍基雄によって引き継がれました。

特に注目すべきは、1967年と1969年の衆院選で、全く同じ得票数（72,547票）で当選した経験です。この独特なエピソードは、竹本の政治生活における興味深い一幕となっています。

家族

竹本孫一にはエッセイストである妻、哲子がいます。彼の家族背景もまた、彼の個性や活動に影響を与えたことでしょう。

竹本の人生は、日本の戦後政治の一端を担った重要な人物の一人として、今後も語り継がれていくことでしょう。

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