笑芸人

笑芸人（しょうげいにん）とは

『笑芸人』は、1999年に白夜書房から創刊された、日本のお笑い専門雑誌です。漫才、落語、お笑い芸人、特に東京で活躍する人物にスポットを当て、その魅力を深く掘り下げていました。雑誌のタイトル字は、初代編集長である高田文夫氏によるものです。

創刊から終刊まで

編集長は高田文夫氏が務め、その後、田村直規氏に引き継がれましたが、表紙には最終号まで高田文夫の名前が記載されていました。発行人は、創刊から2012年4月までは末井昭氏、その後は田中辰彦氏が担当しました。

創刊当時、編集部でアルバイトをしていた女子大生が、後に神田紅に入門し、神田真紅改め三代目松林伯知となったというエピソードもあります。

『笑芸人』編集部によるムックや書籍は、2014年4月発行の「落語ファン倶楽部 別冊 東西全落語家一門名鑑」を最後に終刊となりました。

『笑芸人』本誌の主な内容

『笑芸人』は、1999年11月発売のVOL.1から2005年3月発売のVOL.17まで、計17冊が刊行されました。各号の内容は以下の通りです。

VOL.1：土曜8時テレビ戦争、ひょうきん族VS全員集合、三木のり平、由利徹などを特集。
VOL.2：笑点35年史徹底追及、ビートたけしのオールナイトニッポン全10年史などを掲載。
VOL.3：東京コント王道伝承として、伊東四朗から三宅裕司への流れを追う。
VOL.4：東京漫才を大御所から若手まで幅広く紹介。
VOL.5：ビートたけしを徹底特集。
VOL.6：古今亭志ん朝、三谷幸喜、いとうせいこう、宮藤官九郎などを特集。
VOL.7：国内外の大物マジシャンを直撃取材。ものまね特集では清水ミチコ&松村邦洋を紹介。
VOL.8：氣志團、笑福亭鶴瓶、柳家小さんなどを特集。
VOL.9：山下達郎&春風亭昇太による「我が愛しの志ん生」特集、所ジョージ、三波伸介などを紹介。
VOL.10：古今東西ベスト100席を紹介、立川談志の高座生活50周年を祝う。
VOL.11：浅草笑芸として、榎本健一、古川緑波、渥美清、コント55号、ビートたけしなどを特集。
VOL.12：喜劇映画、大西ユカリなどを紹介。
VOL.13：昇太、喬太郎、白鳥、山陽、彦いちなどを紹介、新作落語年表と名人楽屋噺を掲載。
VOL.14：笑うラジオとして、永六輔、みのもんた、吉田照美、伊集院光、上田晋也などを特集。
VOL.15：笑う演劇として、松尾スズキ、阿部サダヲ、宮藤官九郎、古田新太、八嶋智人などを特集。
VOL.16：九代正蔵襲名、『タイガー&ドラゴン』、笑福亭鶴瓶などを紹介。
VOL.17：喜劇人と劇場、娯楽史、イッセー尾形、「日劇」三木のり平などを特集。

VOL.13以降はCDが付属しており、価格は号によって異なりました。

『落語ファン倶楽部』と関連書籍

『笑芸人』の編集部が手がけたムックシリーズ『落語ファン倶楽部』は、2005年から2014年まで刊行されました。

『落語ファン倶楽部』は、VOL.1からVOL.20まで、計20冊が刊行されました。各号にはCDが付属しており、落語や関連する音源を楽しむことができました。
『ラジオDEパンチ』は、ラジオ史や全国の名物番組を紹介するムックで、全2巻が刊行されました。
その他、『笑芸人presents 極楽生活 壱の号』など、バラエティ豊かなムックが刊行されました。

また、『笑芸人』編集部が編集した書籍としては、高田文夫氏の著作や、お笑いに関する書籍、落語家や芸人の評伝などが多数刊行されました。主なものとして、以下が挙げられます。

『銀幕同窓会 高田文夫と映画育ちの団塊者たち』
『コミックソングレコード大全 爆笑音盤蒐集天国』
『ありがとう笑名人』シリーズ
『笑現の自由 笑いの星座からやってきた男たち』
『完璧版テレビバラエティ（大）笑辞典』
『寄席・芸人・四季（橘蓮二写真集）』
『渡る世間はシャレばかり 96~04大衆芸能日記』
三遊亭圓楽『圓楽 芸談 しゃれ噺』
中島らも『何がおかしい 笑いの評論とコント・対談集 』
中島らも『ポケットが一杯だった頃』
井上雅義『幸せだったかな　ビートたけし伝』
『高田文夫のラジオビバリー昼ズ そんなこんなで20年』
浜美雪『笑いの女神たち コメディエンヌXファイル』
笑福亭鶴光『つるこうでおま!』


落語ファン倶楽部新書からは、

浜美雪『落語を聴くなら 古今亭志ん朝を聞こう』
松田健次『落語を聴くなら 春風亭昇太を聞こう』
『新作落語傑作読本』シリーズ
柳亭市馬 『柳亭市馬の懐メロ人生50年』
春風亭一之輔『一之輔、高座に粗忽の釘を打つ』
五街道雲助『雲助、悪名一代 成り下がりの粋』
桃月庵白酒『白酒ひとり壺中の天』

などが刊行されました。

外部リンク

白夜書房公式サイト'>白夜書房公式サイト
* 落語ファン倶楽部 official情報'>落語ファン倶楽部 official情報（2014年7月4日でいったん更新終了。その後2019年から田村直規個人の演芸情報ブログとして更新）

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