第1次佐藤内閣 (第3次改造)

第1次佐藤第3次改造内閣の概要

第1次佐藤第3次改造内閣は、佐藤栄作が第61代内閣総理大臣に任命され、1966年12月3日から1967年2月17日までの短期間にわたり、日本の内閣をつかさどりました。この内閣は、前の第1次佐藤第2次改造内閣からの改造であり、内閣としては第3回目の改造となりました。

内閣改造の背景

1966年後半には、田中彰治代議士の不祥事が発端となり、政界に広がる黒い霧問題が影を落としていました。この問題は、共和製糖の不正融資事件に波及していきました。この背景を受けて、同年12月1日に自民党は日比谷公会堂で第8回臨時党大会を開き、総裁公選を実施しました。

総裁選では、佐藤栄作が289票を得て再選されたものの、対立候補に投じられた批判票は170票に達しました。この状況から、佐藤栄作は強い危機感を持ち、党三役の改選を実施し、翌12月3日に内閣改造を行いました。内閣改造後も国民の間には不信感が広がっていたため、佐藤は年末の12月27日に第54回通常国会を召集し、衆議院を解散（通称：黒い霧解散）し、次期衆議院議員総選挙を実施するに至りました。

政府の構成

この内閣の閣僚は、各党の派閥を反映した多様なメンバーで構成されています。具体的な閣僚の顔ぶれには以下のような人物が含まれました。

• - 内閣総理大臣 - 佐藤栄作（佐藤派）
• - 法務大臣 - 田中伊三次（石井派）
• - 外務大臣 - 三木武夫（三木派）
• - 大蔵大臣 - 水田三喜男（村上派）
• - 文部大臣 - 剱木亨弘（参議院議員）
• - 厚生大臣 - 坊秀男（福田派）
• - 農林大臣 - 倉石忠雄（福田派）
• - 通商産業大臣 - 菅野和太郎（三木派）
• - 運輸大臣 - 大橋武夫（前尾派）
• - 郵政大臣 - 小林武治（参議院議員）
• - 労働大臣 - 早川崇（三木派）
• - 建設大臣 - 西村英一（佐藤派）

さらに、その他の重要なポストには国家公安委員会委員長や内閣官房長官などがありました。このように多彩なメンバーが集まった理由は、各派閥のバランスを考慮したためといえます。

自民党内の動向

内閣改造に伴い、自民党内では役員改選が行われました。この中で、田中角栄が幹事長職を辞し、福田赳夫が新たに幹事長に就任しました。この人事は、黒い霧問題への明確な責任を示すものでした。田中は都市政策調査会長に就任し、この間に後の日本列島改造論へと繋がる研究を行うことになりました。

また、川島正次郎副総裁も黒い霧事件の責任を取る形で辞任しました。このような人事の変化は、自民党内での権力関係や政治力学にも大きな影響を与えました。

まとめ

第1次佐藤第3次改造内閣は、様々な問題を抱えた時期に誕生した内閣であり、政局の複雑さが剥き出しになっていました。このことは、その後の日本の政治史にも影響を与え、政治的な動きがどのように展開していくのかを注意深く見守るべき時期であったことを示しています。

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