第151合同任務部隊

第151合同任務部隊（CTF-151）

第151合同任務部隊（Combined Task Force 151、CTF-151）は、ソマリア沖の[[海賊]]に対処するために2009年1月8日に設立された多国籍海上部隊です。合同海上部隊（Combined Maritime Forces、CMF）の一部として活動しています。

設立の背景

当初、アラビア海、アデン湾、紅海を中心とする海域での対テロ作戦を担っていた第150合同任務部隊（CTF-150）が海賊対策も担当していましたが、海賊行為の増加に伴い、より専門的な対処が必要となったため、CTF-151が設立されました。

編成

CTF-151は、アメリカ[[海軍]]が中心となり、各国の海軍が人員や艦艇を拠出して編成されています。アメリカ軍の中東地域担当であるアメリカ中央軍の隷下にある、アメリカ中央海軍・第5艦隊が実務を担っており、司令官は同一人物が兼任しています。

参加部隊

• - 船舶検査部隊: アメリカ[[海軍]]だけでなく、アメリカ海兵隊の狙撃チームや攻撃ヘリコプター、アメリカ沿岸警備隊の法執行官も含まれています。
• - 北大西洋条約機構（NATO）: 第1常設NATO海洋グループとしてオーシャン・シールド作戦に参加しています。
• - 中国人民解放軍[[海軍]]: 江凱型フリゲート「温州」などを派遣しています。
• - パキスタン海軍
• - オーストラリア[[海軍]]
• - 大韓民国[[海軍]]: 清海部隊を派遣しています。
• - 海上自衛隊: ソマリア沖の[[海賊]]対策部隊を派遣しています。2013年12月からは派遣護衛艦、2014年2月からは派遣航空隊もCTF-151に参加しています。
• - 欧州連合: アタランタ作戦を通じて協力しています。
• - ロシア[[海軍]]: ロシアのソマリア沖[[海賊対策]]として協力しています。

指揮系統

CTF-151は多国籍部隊であるため、司令官は各国の海軍士官が交代で務めています。以下に主な歴代司令官を示します。

歴代司令官

• - テレンス・マクナイト海軍少将（アメリカ[[海軍]]）：2009年1月頃
• - ミシェル・ハワード海軍少将（アメリカ[[海軍]]）：2009年4月頃
• - カネル・ベネル海軍少将（トルコ[[海軍]]）：2009年5月頃
• - スコット・サンダース海軍少将（アメリカ[[海軍]]）：2009年8月頃
• - バーナード・ミランダ海軍少将（シンガポール海軍）：2010年1月から4月頃
• - イ・ボンリム海軍少将（大韓民国[[海軍]]）：2010年4月から5月頃
• - スィナン・エルトゥールル海軍少将（トルコ[[海軍]]）
• - アブドゥル・アリーム海軍准将（パキスタン海軍）
• - ハリス・チャン海軍少将（シンガポール海軍）：2011年6月から7月頃
• - ジム・ギルモア海軍大佐（ニュージーランド[[海軍]]）：2011年7月から8月頃
• - カリーム・シャウカット海軍少将（パキスタン海軍）：2011年終盤から2012年初頭
• - 伊藤弘海将補（海上自衛隊）：2015年5月31日から2015年7月23日
• - 福田達也海将補（海上自衛隊）：2017年3月9日から2017年6月29日
• - 梶元大介海将補（海上自衛隊）：2018年3月1日から2018年6月27日
• - 石巻義康海将補（海上自衛隊）：2020年2月20日から2020年7月16日

日本の参加

海上自衛隊は当初、2隻の護衛艦による独自のエスコート方式で民間船舶を護衛していましたが、2013年12月からは派遣水上部隊のうち護衛艦1隻をCTF-151に参加させ、2014年2月からは派遣航空隊もCTF-151に参加させています。

また、2015年5月31日には、海上自衛隊の伊藤弘海将補がCTF-151の司令官に就任し、自衛官が実際の多国籍部隊の司令官に着任する初の事例となりました。その後も福田達也海将補、梶元大介海将補、石巻義康海将補が司令官を務めました。

関連事項

• - 第150合同任務部隊（CTF-150）
• - 第152合同任務部隊（CTF-152）

外部リンク

• - 公式サイト
• - ＣＭＦ（Combined Maritime Forces）ホームページ

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