第16回日本レコード大賞

第16回日本レコード大賞は、1974年 12月31日に帝国劇場にて行われた、日本の音楽業界における重要なイベントです。この年の大賞には、森進一の「襟裳岬」が輝きました。この曲は、作詞を岡本おさみが、作曲を吉田拓郎が手掛け、編曲は馬飼野俊一によるもので、ビクター音楽産業から発売されました。森進一は過去に最優秀歌唱賞を2度受賞しており、今回の大賞受賞で二冠を達成しました。

この年のレコード大賞では、テレビ中継が近畿地区で朝日放送からTBS系の毎日放送に変更されており、これが移行の最後の年となります。また、視聴率は1.6ポイント向上し、45.7%に達しました。

司会

今回の司会は、高橋圭三が6度目、森光子が3度目、小川哲哉がリポーターを含め4度目、研ナオコも参加しました。唱歌の演奏は、長洲忠彦が指揮を務め、高橋達也と東京ユニオンが第1部を、森寿男とブルーコーツが第2部を担当しました。加えて、新音楽協会や日本合唱協会も協力しました。

受賞作品

以下に、第16回日本レコード大賞の受賞者と作品を一覧にします。

- 大賞: 「襟裳岬」 - 歌手: 森進一
- 最優秀歌唱賞: 「みれん」 - 歌手: 五木ひろし
- 最優秀新人賞: 麻生よう子 - 曲: 「逃避行」
- 歌唱賞:

- 「傷だらけのローラ」 - 歌手: 西城秀樹
- 「追憶」 - 歌手: 沢田研二
- 「積木の部屋」 - 歌手: 布施明
- 「愛の執念」 - 歌手: 八代亜紀

- 大衆賞:

- 「二人でお酒を」 - 歌手: 梓みちよ
- 「なみだの操」 - 歌手: 殿さまキングス
- 「うそ」 - 歌手: 中条きよし
- 「ひと夏の経験」 - 歌手: 山口百恵

- 新人賞:

- 浅野ゆう子 - 曲: 「恋はダンダン」
- 荒川務 - 曲: 「太陽の日曜日」
- 城みちる - 曲: 「イルカに乗った少年」
- テレサ・テン - 曲: 「空港」
- 西川峰子 - 曲: 「あなたにあげる」

- 作曲賞: 「甘い生活」 - 歌手: 野口五郎、作曲: 筒美京平
- 編曲賞: 「夕立」 - 歌手: 井上陽水、編曲: 星勝
- 作詩賞: 「精霊流し」 - 歌手: グレープ、作詩: さだまさし
- 特別賞: 藤山一郎、田谷力三
- 企画賞: 「氷の世界」 - 井上陽水

特筆すべきゲストと受賞者

大賞受賞者の森進一には副賞として、トヨタのクラウン・ハードトップデラックスのゴールデンキーが贈呈されました。また、前年の最優秀新人賞受賞者である桜田淳子が登場し、新人賞を受賞した麻生よう子にブロンズ像を贈りました。野球選手の田淵幸一や、ザ・ドリフターズを脱退した荒井注などの著名人もゲストとして参加し、多くの花束が贈られました。

このように、第16回日本レコード大賞は、記憶に残る数多くのアーティストと名曲が登場した記念すべきイベントとなりました。

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