第2次海部内閣 (改造)

第2次海部改造内閣の概要

第2次海部改造内閣は、海部俊樹が日本の第77代内閣総理大臣に就任し、1990年12月29日から1991年11月5日まで存続した内閣です。この内閣は前任の第2次海部内閣の改造によって成立しました。

事績と国内外での動き

この内閣は湾岸戦争が勃発した時期にあたり、海上自衛隊の掃海艇部隊をペルシャ湾に派遣しました。この派遣は、戦後初めての日本の軍事的緊張を伴う海外活動として特筆されます。また、国際的な軍事協力の一環として、多国籍軍に対して90億ドルの追加支援を行いました。これにより、日本の国際貢献の姿勢が一層強調されました。

一方、国内では第12回統一地方選挙が行われましたが、自民党はおおむね好結果を収めました。しかしながら、経済面ではバブル経済の崩壊が始まっており、経済の行方が不透明な状況が続いていました。これに影響されて、内閣は政治改革関連の3法案を提出したものの、与党内部での反対も根強く、最終的に廃案となる事態に追い込まれました。この一連の出来事は政局に波紋を呼び、退陣に至る原因となりました。

国務大臣と政務次官

第2次海部改造内閣のメンバーについては、様々な大臣と政務次官が任命されました。内閣官房副長官には大島理森、内閣法制局長官には工藤敦夫が就任しました。さらに、法務や外務、大蔵、文部、厚生などの各分野において、専門知識を持つ政務次官が任命されています。例えば、法務政務次官には吉川芳男、外務政務次官には鈴木宗男、大蔵政務次官には持永和見と上杉光弘がそれぞれ任命されています。

その他にも、農林水産や交通、郵政、環境などの部門に対しても多くの政務次官が充てられ、それぞれの分野での政策推進を図っていました。注目すべきは、北海道開発政務次官に鳩山由紀夫が就任している点です。

政治的影響と継承

第2次海部改造内閣は、多くの政治的な課題に直面し、その結果として日本政治における動向にも大きな影響を与えました。バブル崩壊や湾岸戦争の影響など、困難な状況を背景にしながらも、内閣としては国際社会への貢献を試みました。

最終的に、政局の混乱や法案の廃案が続き、海部俊樹は内閣を退陣することとなります。第2次海部改造内閣の教訓として、日本の政治システムや国際的な役割についての議論は今後も続けられるでしょう。

参考文献

この内閣の詳細な情報については、秦郁彦編著の『日本官僚制総合事典：1868 - 2000』（東京大学出版会、2001年）を参照してください。

関連項目

• - 第1次海部内閣
• - 第2次海部内閣
• - 海部おろし
• - 1900年の政治
• - 1991年の政治

詳細情報については、歴代内閣ホームページや海部俊樹に関する資料を参考にしてください。

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