第28軍 (日本軍)

大日本帝国陸軍 第28軍：激戦の南ビルマ

1944年（昭和19年）、大日本帝国陸軍は新たな軍を編成しました。それが第28軍です。本稿では、第28軍の創設から終戦までの歴史、その活動、そして主要な人物像を詳細に解説します。

創設と南ビルマへの配備

第28軍は1944年1月6日に編制され、同月15日には緬甸方面軍の戦闘序列に編入、南ビルマへと配備されました。当時、南ビルマは英印軍の侵攻を受け、激戦が繰り広げられていた地域でした。第28軍は、この厳しい戦線に投入されることとなります。

英印軍との苦戦とシッタン作戦

南ビルマでの戦いは、第28軍にとって容易なものではありませんでした。英印軍の猛攻の前に、苦戦を強いられることになります。特に、シッタン作戦では大きな損害を受け、ビルマ東部への撤退を余儀なくされました。

モールメンでの終戦

撤退後、第28軍はミャンマー第四の都市モールメンに拠点を移しました。そこで、終戦を告げる玉音放送を聴取することになります。

タイ経由での帰国

終戦後、第28軍はタイ王国を経由して日本へと帰国しました。こうして、第28軍は長きにわたる激戦の末、その任務を終えたのです。

主要人物

第28軍の司令官には、桜井省三中将が就任しました。桜井中将は陸士23期出身のベテラン将官であり、軍の指揮を執りました。参謀長には岩畔豪雄少将（陸士30期）が就任しましたが、1945年6月16日以降は欠員となりました。その他、岡村愛一大佐（高級参謀）、安田亨介大佐（高級副官）、伊藤留彦少将（兵器部長）、西村信主計大佐（経理部長）、高原武一軍医大佐（軍医部長）、関谷昌四獣医大佐（獣医部長）、相内禎介法務中佐（法務部長）らが、軍の運営に重要な役割を果たしました。

部隊構成

第28軍の具体的な部隊構成については、資料の不足により詳細な記述が困難です。しかし、南ビルマでの激戦を戦い抜いた部隊が多数含まれていたことは間違いありません。

歴史的意義

第28軍は、太平洋戦争末期の激戦地で戦い抜いた部隊として、その歴史的意義は非常に大きいです。その活動は、戦争末期の日本の状況を知る上で貴重な資料となります。

参考文献

秦郁彦編『日本陸海軍総合事典』第2版、東京大学出版会、2005年
外山操・森松俊夫編著『帝国陸軍編制総覧』芙蓉書房出版、1987年

結論

第28軍は、南ビルマで英印軍と激戦を繰り広げ、敗戦を迎えるまでその任務を全うしました。その歴史は、太平洋戦争の激しさ、そして戦争の悲惨さを改めて私たちに突きつけてくるものです。彼らの功績と犠牲を、私たちは決して忘れてはならないでしょう。

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