第49期名人戦 (囲碁)

第49期名人戦

第49期名人戦は、2024年に行われた囲碁の七大棋戦の一つであり、名人の座をかけて挑戦者と名人が七番勝負を繰り広げる注目の戦いです。主催は朝日新聞社、日本棋院、関西棋院。

対局方式

日本棋院・関西棋院の棋士が参加し、両棋院でそれぞれ予選C・B・Aを実施。その勝ち抜き者による最終予選で、挑戦者決定リーグへの参加者4名を決定します。前期シード者5名と予選通過者4名を加えた計9名で挑戦者決定リーグ戦を行い、同率首位の場合はプレーオフで挑戦者を決定。コミは6目半、持ち時間はリーグ戦が各5時間、挑戦手合が各8時間（二日制）です。優勝賞金は3000万円。

挑戦者決定リーグ

前期挑戦手合敗者の井山裕太、前期リーグシードの一力遼、余正麒、山下敬吾、許家元、そして最終予選を勝ち抜いた志田達哉、関航太郎、富士田明彦、張栩の計9名がリーグ戦を戦いました。2023年12月に開幕し、2024年7月22日の一斉対局まで熱戦が繰り広げられました。

最終予選では、福岡航太朗四段が史上最年少リーグ入りを逃す一方、前期リーグ陥落組からは志田、富士田、張の3名が復帰。決勝で結城聡を破った関は初のリーグ入りを果たしました。ただし、関は同年12月6日に天元位を失冠しています。

リーグ戦は一力が第8節で余との全勝対決を制し、挑戦に大きく前進。最終節でも富士田に勝利し、第46期以来となる名人挑戦権を獲得しました。最終予選からの勝ち上がり組は、残念ながら全員陥落という結果に。

最終的なリーグ戦の結果は、挑戦者1名、陥落者4名となりました。

七番勝負

七番勝負は、一力遼が芝野虎丸名人に挑戦する形で行われました。開催地は、芝野名人の故郷である相模原市を皮切りに、宮崎県高原町などで行われました。

一力は碁聖・十段位、一力は天元・本因坊を保持しての対決となりました。

応氏杯決勝との日程調整が行われたものの、一力が通算4勝2敗で芝野名人を破り、名人位を奪取。同時に四冠となり、史上3人目の大三冠独占、史上9人目の名人本因坊を達成しました。

第1局:一力 〇-● 芝野
第2局:一力 ●-〇 芝野
第3局:一力 〇-● 芝野
第4局:一力 〇-● 芝野
第5局:一力 ●-〇 芝野
第6局:一力 〇-● 芝野

就位式

2024年12月10日、東京・関口のホテル椿山荘東京で就位式が執り行われ、日本棋院理事長の武宮陽光から允許状、朝日新聞社代表取締役会長の中村史郎から賞金目録が一力に贈呈されました。

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